チャイとミルクティーの違いについて詳しく解説
チャイとミルクティーの違いは、説明できそうでできないという方が多いでしょう。
今回は、チャイとミルクティーの違いを歴史や味、作り方の観点から徹底解説します。
チャイとミルクティーの違いを知って、ティータイムの豆知識に披露してみましょう。
チャイとミルクティーの歴史の違い
まずは、チャイとミルクティーの歴史について詳しく解説します。
ミルクティーの起源はオランダと言われている
ミルクティーの始まりは、17世紀のオランダまでさかのぼります。
17世紀、オランダの東インド会社大使が中国皇帝の晩さん会に招待されたときに、ボーヒー茶にミルクを入れて飲んだことが始まりです。
そして、この飲み方がオランダからイギリスへと伝わり、ミルクをお茶に入れるという習慣がより定着していきました。
紅茶にミルクを入れるようになった理由
もともとイギリスでは、オランダからお茶にミルクを入れる飲み方が伝わる以前から、薬用茶にミルクを入れて飲む習慣がありました。
そのような中、中国やインドからイギリスに紅茶の茶葉が入ってくるようになりました。
イギリスの皇室や貴族たちが、中国やインドで採れる良質な紅茶の茶葉を飲んでしましたが、紅茶は渋みが強く、ミルクを入れないと美味しくありませんでした。
紅茶には渋み成分のタンニンが強く、渋み成分が和らぐようにミルクを入れることが定着していきました。
このようにして、紅茶にミルクを入れて飲むことがイギリスの皇室や貴族たちから大衆へと広がり、ミルクティーがだんだんと世界へ広がったのです。
チャイの歴史は19世紀に入ってから
ミルクティーの始まりは17世紀でしたが、チャイの歴史は19世紀頃から始まります。
19世紀、イギリスの植民地であったインドのアッサム地方で紅茶の茶葉が発見されました。
この茶葉は良質なものはイギリスで紅茶として飲まれ、あまり質の良くないものは、そのままインドで流通しました。
インドの人たちは、どうにかして二流品の紅茶の茶葉を美味しく飲めないものかと試行錯誤し始めます。
そして、紅茶の茶葉にスパイスを加えることで、美味しいお茶を作ることに成功しました。
これがチャイの始まりです。
チャイとミルクティーの味の違い
それでは次に、チャイとミルクティーの味の違いについてみていきましょう。
ミルクティーの味の特徴
「ミルクティー」は、お湯で抽出した紅茶に牛乳を混ぜた飲み物です。
お好みで砂糖やグラニュー糖、はちみつを入れるため、ミルク感と甘味が口の中に広がります。
「ロイヤルミルクティー」になると、お湯と牛乳で抽出した紅茶になるため、ミルクティーよりもコクが増します。
チャイの味の特徴
「チャイ」は、「ロイヤルミルクティー」と同じように牛乳で紅茶を抽出しますが、スパイスを加えるため、「ミルクティー」や「ロイヤルミルクティー」とは違う味がします。
「チャイ」は、カルダモンやシナモン、ジンジャー、ナツメグ、スターアニス、ペッパーコーン、クローブなどのスパイスが入っています。
そのため、スパイスの香りや刺激の中に甘さを感じる味です。
「チャイ」と「ミルクティー」は味の違いがありますが、どちらの飲み物も私たちに癒しを与えてくれます。
チャイとミルクティーの作り方の違い
チャイとミルクティーの作り方には、どんな違いがあるのでしょうか。
それぞれの作り方をみていきましょう。
紅茶の抽出方法やミルクの合わせ方に違いがある
「ミルクティー」はカップに入った熱い紅茶に、ミルクを少量入れて作ります。
ホットミルクかアイスミルクかは、お好みで決めますが、そのままのミルクを注ぐだけです。
しかし、「チャイ」は、お湯で煮出した紅茶に大量のミルクを入れて更に煮出し、そこに大量の砂糖を入れて味をつけます。
チャイはミルクティーに比べ、「煮出す」という手間がかかりますが、よりミルクのコクが出てまろやかな味わいになります。
ミルクティーの作り方
それでは、基本的なミルクティーの作り方をご紹介します。
材料
- 熱湯 300ml
- 茶葉 約4〜6g
- 牛乳 好みの分量(約30ml程度)
- 砂糖 好みの分量
①ポットに茶葉を入れお湯を注ぐ
まずは、カップとポットに熱湯を入れて温めておきます。
その後、ポットに茶葉を入れてお湯を注ぎます。
このとき、紅茶の茶葉ではなくても、ティーバッグでも大丈夫です。
②紅茶が抽出されるまで蒸らす
ポットに蓋をし、ティーコジーをかぶせて3分ほど蒸らしましょう。
ティーコジーがない場合は、タオルで代用できます。
時計を見ながら、正確に蒸らすと良いです。
③カップに紅茶と牛乳を注ぐ
蒸らし終えたら、ティーポットの中をスプーンで軽くかき混ぜましょう。
ティーストレーナーでこしながら、温めておいたカップに注ぎます。
砂糖を入れる場合は、このタイミングで入れるのがおすすめです。
最後に、牛乳を好みの量加えてできあがりです。
このとき、常温の牛乳を使うことが、美味しいミルクティーを作るポイントです。
牛乳は冷たすぎると紅茶の温度を下げてしまい、加熱しすぎると臭みが出ます。
あらかじめ冷蔵庫から出した常温のものを使うと、美味しいミルクティーができあがります。
チャイの作り方
次は、チャイの作り方をみていきましょう。
今回ご紹介するのは、マサラチャイの作り方です。
材料
- アッサムCTC茶葉 6g
- 水 150ml
- 牛乳(または豆乳、アーモンドミルク) 250ml
- カルダモン 6粒
- シナモンスティック 1本
- 生姜 6g(約6スライス)
- クローブ 4粒
- 黒こしょう 4粒
- 砂糖 小さじ2~3杯(約13g)
①各ホールスパイスを潰す
カルダモン、クローブ、黒こしょうを潰します。
スパイスを潰すことで、より香りが引き立ち、奥深い味わいになります。
生姜は薄くスライスします。
また、皮付きのままの生姜を1/4ほどにぶつ切りにして、包丁の腹で潰し、エキスと香りを出しその後、細く切ってスライスしても良いです。
シナモンは折って、準備をしておきましょう。
②鍋に水を入れ沸騰させる
片手鍋に水を入れ、強火で火にかけ沸騰させます。
チャイを注ぐときに、こぼれにくい口のある鍋を使うと良いでしょう。
③鍋にスパイスを入れる
お湯が沸騰したら、潰したスパイスを入れて香りが出るまで約1分半ほど煮出します。
中火でゆっくりと香りを出していきましょう。
スパイスの効いたチャイが好きな方は、煮出す時間を長めにすると良いです。
お湯の色が薄い茶色になってきたら、茶葉を入れる準備をします。
④鍋に茶葉を入れる
アッサムCTC茶葉を入れ、中火で約1分半煮出します。
中火でコトコト煮出し、茶葉をしっかりと開かせて紅茶を抽出することがポイントです。
⑤鍋に牛乳を注ぎ砂糖を入れる
ミルクを加え、中火でゆっくりと約2分ほどかき混ぜながら煮出します。
砂糖を加え、最後にもう一煮立ちさせます。
⑥茶こしでこしながらポットなどに移す
カップやポットに茶こしで漉しながら注いだら完成です。
お好みでシナモンパウダーを振りかけても、美味しくなります。
チャイは国によって違いがある
世界では、様々なチャイの飲み方があります。
ロシアのようにジャムを舐めながらチャイを飲む国もあれば、トルコのように角砂糖を5、6個入れてとても甘くして飲む国もあります。
また、モロッコでは、紅茶にミントと砂糖を入れたチャイを飲み、さっぱりとしたミントの味わいを楽しんでいます。
チャイとミルクティーの味比べをしてみよう
今回は、チャイとミルクティーの違いを解説しました。
味や作り方、歴史がチャイとミルクティーでは違います。
知識を知ると、より一層、チャイとミルクティーの味比べをしたくなります。
ぜひ、ティータイムを楽しんでみましょう。
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