エスプレッソのカフェイン量について詳しく解説
イタリアのコーヒー文化を代表する飲み物といえば、小さなカップでおしゃれに楽しむエスプレッソが思い浮かびます。
エスプレッソは深入り豆を圧力をかけ短時間で抽出するため、深く濃厚な味わいが特徴です。
見るからにカフェインを多量に含みそうなエスプレッソですが、意外にも一般的なドリップコーヒーよりカフェイン量は多くありません。
今回はエスプレッソのカフェインが少ない理由や、他のコーヒーとの比較をしてみました。
エスプレッソに含まれるカフェインの量はどのくらい?
苦くて芳醇な味わいのエスプレッソのカフェインが少ない理由は、使用する豆の量とコーヒーそのものの量によります。
エスプレッソ1杯のカフェイン量は約60mg
一般的なドリップコーヒーとエスプレッソのカフェイン量の違いは、提供される量によります。
小さなエスプレッソカップで提供される1杯(30ml)にはカフェインが約60mg、ドリップコーヒー1杯(150ml)にはカフェインが約90mg含まれます。
単純に計算するだけでも普通のコーヒーのほうが、1.5倍ものカフェインが含まれています。
エスプレッソのカフェイン量が少なめな理由
カフェインのかたまりのように思えるエスプレッソですが、ドリップコーヒーよりカフェインが少ない理由があります。
1杯の量が少ない
抽出後の容量はエスプレッソ30ml、ドリップコーヒー150mlとエスプレッソのほうが圧倒的に少ないため、カフェイン量だけで比較すると少なくなります。
使われている豆の量が少ない
エスプレッソを抽出するときに使うコーヒー豆は約7gほどなのに対し、ドリップコーヒーは約10g前後も使用します。
抽出時間が少ない
カフェイン量はお湯に浸かっている時間で量が左右されます。
ドリップコーヒーはペーパードリップやサイフォンなど、抽出に3分前後かかる場合が多いです。
しかし、エスプレッソは専用の器具を使い30秒ほどで抽出します。
エスプレッソは名前の由来通りEXPRESS(素早く)抽出するコーヒーなのです。
豆を深煎りしている
コーヒー豆は深入りすればするほどカフェイン量が減っていきます。
1. ライトロースト
2. シナモンロースト
3. ミディアムロースト
4. ハイロースト
5. シティロースト
6. フルシティロースト
7. フレンチロースト
8. イタリアンロースト
これはコーヒーの深入り度を示す基準ですが、エスプレッソには5番と6番の豆がよく使用されます。
ちなみに、名前に”イタリア”と入った8番のイタリアンローストは、スターバックスに代表されるシアトル系のお店でよく使われる豆です。
エスプレッソと他のコーヒーのカフェイン量を比較
それぞれのコーヒーには適量、1回で飲む適切な量が存在します。
今回は1回に飲む一般的な量にどのくらいカフェインが含まれているのかを比較してみました。
ドリップコーヒーとエスプレッソとの比較
- エスプレッソ=60mg
- ドリップコーヒー=90mg
エスプレッソにカフェインが多く含まれると思われる理由は、1杯の容量の違いによります。
小さなデミタスカップ(30ml)で飲むエスプレッソと一般的なコーヒーカップで飲むドリップコーヒーでは、おのずと普通のコーヒーの方がカフェイン量が多くなるのです。
インスタントコーヒーとエスプレッソとの比較
- エスプレッソ=60mg
- インスタントコーヒー=57mg
お湯を注ぐだけでコーヒーを楽しめるインスタントコーヒーは、1杯分2gを140mlの熱湯でつくると約57mgのカフェインが含まれます。
これは焙煎した豆から淹れるドリップコーヒーとほぼ同じ量です。
参考サイト:内閣府食品安全委員会「食品中のカフェイン」
アメリカンコーヒーとエスプレッソとの比較
- エスプレッソ=60mg
- アメリカンコーヒー=8~15mg
マグカップでゴクゴクと飲むイメージのあるアメリカンコーヒーですが、アメリカでは通じない和製英語です。
作り方は2種類あり、浅煎りの中細挽き・中挽きの粉を使い多めの熱湯で入れる方法と、普通の方法で淹れたドリップコーヒーにお湯を加える方法です。
どちらもお湯の分量が多くなるため、カフェイン量はエスプレッソに比べると少なくなります。
カプチーノとエスプレッソとの比較
- エスプレッソ=60mg
- カプチーノ=70mg
カプチーノはエスプレッソの上に泡立てたミルク(フォーム)を注いだ飲み物です。
カフェオレと似ていますがカプチーノはフォームの量が多くなるため、カフェオレよりカフェイン量が多くなります。
カフェオレとエスプレッソとの比較
- エスプレッソ=60mg
- カフェオレ=60mg
ドリップコーヒーを同量か三分の一程度のミルクで割ったものがカフェオレです。
コーヒーの苦みがミルクのまろやかさで消され、とても飲みやすくホットでもアイスでも人気があります。
ミルクの量でカフェインは変わりますが、一般的なカフェオレ1杯だと約60mg程度でしょう。
カフェラテとエスプレッソとの比較
- エスプレッソ=60mg
- カフェラテ=63mg
同じコーヒーにミルクを入れた飲み物のカフェオレとカフェラテですが、語源や細かな違いがあります。
カフェオレはフランス語、カフェラテはイタリア語となり、意味は「コーヒー牛乳」となります。
ニュアンス的にはカフェオレがドリップコーヒー+温かいミルク、カフェラテがエスプレッソ+温かいミルクと区別されます。
カフェモカとエスプレッソとの比較
- エスプレッソ=60mg
- カフェモカ=45mg
デザートのようなカフェモカは、エスプレッソをベースとしてチョコレートシロップと温めたミルクを加えた飲み物です。
お店によってはその上からホイップクリームやチョコレートをかけたりと、さまざまなアレンジがなされます。
コーヒー牛乳とエスプレッソとの比較
甘くておいしいコーヒー牛乳にもカフェインは含まれてます。
ただ、メーカーにより量が異なるので、一覧表で比較してみました。
メーカー名 | カフェイン量 |
雪印コーヒー | 5mg |
森永コーヒー | 8mg |
グリコマイルドカフェオーレ | 27mg |
小岩井ミルクとコーヒー | 36mg |
ボスカフェオレ | 40mg |
カフェイン量に注意しつつエスプレッソを楽しもう!
エスプレッソのカフェイン量は思ったほど多くないことが分かりました。
だからといって何杯もお代わりしたり、1日に何杯も飲んだりすると胃腸の調子が悪くなる可能性があります。
エスプレッソはお店でも楽しめますが、専用の器具を購入すれば自宅でも楽しめます。
クリームやミルク、チョコレートソースなどでアレンジして楽しみましょう。
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