紅茶VSコーヒーどちらが健康に良い?
紅茶とコーヒーは、どちらも嗜好品です。
「両方とも好きでよく飲んでいる」という方もいると思いますが、健康面から考えるとどちらを選ぶべきなのでしょうか。
今回は、紅茶とコーヒーを飲むことによるメリットやデメリット、2つを混ぜるとどうなるのかについて詳しく解説していきます。
普段、紅茶やコーヒーを飲む機会が多い方、2つの飲み物が身体にどう影響するのか気になる方はぜひ参考にしてみてください。
紅茶とコーヒーのメリット
紅茶とコーヒーには身体に良いとされる成分が豊富に含まれており、飲むことによってたくさんのメリットが得られます。
日常的に紅茶やコーヒーを飲んでいる方は、具体的にどんな効果・効能があるのか気になるのではないでしょうか。
まずは、それぞれに何の成分が含まれているのか、身体にどのような影響をもたらしてくれるのか解説していきます。
紅茶:インフルエンザ予防作用
紅茶には殺菌作用があり、インフルエンザや風邪、食中毒の予防に効果的だといわれています。
ウイルスや風邪が流行りやすい冬場の時期には、水の代わりに紅茶でうがいする方が予防効果が期待できるようです。
紅茶に含まれているポリフェノールの一種「テアフラビン」に、ウイルス粒子を凝集させる働きがあるので、感染力を弱めてくれます。
活性酸素を減少させる作用もあることから、血糖値上昇や血中コレステロール、動脈硬化を抑制させ、老化予防の効果も期待できます。
カリウムやカルシウムなどのミネラル、ビタミン類も豊富に含まれているので、栄養補給にもおすすめの飲み物です。
コーヒー:生活習慣病予防作用
コーヒーに含まれている代表的な成分に「カフェイン」があります。
カフェインには覚醒作用や集中力を高める作用があり、勉強や仕事を効率的に進めたいときにぴったりです。
その他、コーヒーには「クロロゲン酸」と呼ばれるポリフェノールが含まれています。
クロロゲン酸には強力な抗酸化作用があるため、体内の余分な活性酸素を減らし、生活習慣病の予防や老化防止にも効果的です。
脂肪燃焼をサポートする働きにより、身体の脂肪を減らすだけでなく、脂肪の蓄積を防ぐ作用もあります。
コーヒー・紅茶共にカフェインで集中力持続
コーヒーと紅茶にはそれぞれ異なる成分が含まれているようですが、共通していえるのはリラックス効果を実感しやすい香りがあるということです。
香りを嗅ぐことで脳に刺激が与えられ、脳内のアルファ波が増えるためだといわれています。
高ぶった気持ちが落ち着き、気分転換になるだけでなく、作業にも集中して取り組めるようになるでしょう。
紅茶とコーヒーはどちらがデメリットが大きい?
紅茶とコーヒーには、いずれも身体に良い影響をもたらす成分が含まれていることがわかりました。
さまざまな効能がある一方で、いくつかのデメリットも存在します。
ここからは、紅茶とコーヒーのどちらがデメリットが大きいのかについて解説していきます。
カフェイン中毒の可能性
紅茶には100ml中約30mg、コーヒーには100ml中約60mgのカフェインが含まれています。
紅茶のカフェイン含有量は、コーヒーの半分くらいと比較的少なめですが、どちらも飲みすぎればカフェイン中毒のリスクが高まるので注意が必要です。
眠気を防いだり集中力が高まったりなど、嬉しい効果が期待できるカフェインですが、過剰摂取によって心拍数の増加、めまい、不眠症、不安、震えなどの症状を引き起こす可能性があります。
特に妊娠中の女性はカフェイン摂取による悪影響が大きいといわれているので、十分に注意してください。
カフェイン中毒の症状が気になる方は、ノンカフェインの紅茶やコーヒーを上手に取り入れながら、カフェインを摂る量を減らすことを心がけましょう。
タンニンの過剰摂取で貧血の可能性
ポリフェノールの一種である「タンニン」は、主にコーヒーに多く含まれている成分です。
強い抗酸化作用により、細胞にダメージを与える活性酸素から守る働きがあります。
身体に良い影響をもたらすタンニンですが、過剰摂取することで鉄分の吸収を阻害し、貧血症状を引き起こす可能性があるので注意してください。
貧血のリスクを減らしたい場合は、鉄分を摂る1時間前後はコーヒーの飲用を避ける・深煎りのコーヒーを選ぶようにするなどの対策をとりましょう。
脱水症状の可能性
紅茶とコーヒーの両方に含まれるカフェインには利尿作用があり、飲みすぎると水分の吸収が阻害され、脱水症状を引き起こす可能性があります。
水分補給のために飲んだにもかかわらず、すぐに体外へ水分が排出されてしまっては意味がありません。
就寝前に紅茶やコーヒーを飲むと、夜中にトイレに行く頻度が高くなる場合があるので、飲む量やタイミングには注意する必要があります。
紅茶とコーヒーを混ぜるとどうなる?
異なる成分が含まれている紅茶とコーヒーですが、混ぜると一体どうなるのでしょうか。
実際、海外には紅茶とコーヒーを組み合わせた飲み物が存在し、たくさんの人々から親しまれているようです。
一体どのような飲み物なのか、作り方も併せて紹介します。
紅茶×コーヒー=香港の飲み物「鴛鴦茶」
19世紀に香港で生まれたと言われている「鴛鴦茶(ユンヨンチャー)」はコーヒー、紅茶、ミルクを混ぜ、ガムシロップや砂糖で甘みを加えた飲み物です。
香港のカフェやレストランでは、定番のドリンクメニューとして多くの人から親しまれています。
コーヒーならではの香ばしさや苦み、ミルクティーのようなまろやかさが特徴です。
コーヒーや紅茶に含まれるポリフェノールには血糖値の上昇を抑える役割があり、糖の分解を抑制して吸収率を減少させると言われています。
豊富なカフェインにより脂肪燃焼効果が期待でき、ダイエット中の方にもおすすめの飲み物です。
鴛鴦茶(ユンヨンチャー)の作り方
香港では愛飲されている鴛鴦茶ですが、おうちでも簡単に作ることができます。
主な作り方は以下の3通りです。
- 液体混合法
- 原液混合法
- 二段法
「液体混合法」はコーヒーと紅茶を別々に用意してから混ぜ合わせる作り方で、3つの中で最も簡単な方法とされています。
失敗しにくい方法なので、あまり時間をかけたくない方や初心者にはぴったりな作り方です。
「原液混合法」はコーヒーを挽いた粉と紅茶の茶葉を混ぜ合わせ、お湯で抽出します。
そして、最も手間がかかるとされている作り方が「二段法」です。
まず最初に紅茶を抽出してから、その紅茶の中に挽いたコーヒーの粉を入れて抽出します。
紅茶を先に抽出するのは、高温での抽出にはコーヒーよりも紅茶が向いているためです。
二段法は味が安定しやすく、ロイヤルミルクティーに近い美味しさを楽しめるといわれています。
紅茶とコーヒー両方ともメリット・デメリットがある
紅茶とコーヒーの両方とも、嬉しい効果が期待できる一方で、身体に良くない影響をおよぼす可能性もあるということがわかりました。
どちらもリラックス効果によって集中力が高めやすくなるので、作業効率アップにつながります。
健康へのリスクを少しでも減らすために、カフェインレスの紅茶やコーヒーを選ぶのもひとつの方法です。
それぞれのメリットやデメリットを理解したうえで、飲みすぎに気をつけながら楽しみましょう。
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