カルダモンチャイの作り方とマサラチャイとの違いについて解説
インド料理店やカフェ、専門店でよく見かけるマサラチャイ。
専門的な知識が必要に感じる飲み物ですが、実は本場インドでは各家庭で作られるとても身近なドリンクです。
日常的に飲まれているものなので、スパイスなどの材料を揃えてコツを踏まえれば誰でも簡単にチャイが作れます。
今回はスパイスの中でも王道のカルダモンを使ったカルダモンチャイの作り方を徹底解説。
カルダモンチャイの他にも、似たようなレシピで作れる簡単なチャイについてもレシピを掲載しています。
カルダモンを使った「カルダモンチャイ」の作り方
まずはカルダモンチャイの作り方をご紹介します。
材料(カップ1杯分)
- 牛乳 200ml
- カルダモンのホール 2~6粒
- 茶葉 3~4g
- 砂糖 大さじ1~
今回は水を使わず、牛乳のみでスパイスを煮出して作るカルダモンチャイをご紹介します。
牛乳のみなのでコクのあるミルキーな味わいを感じられ、スパイスの刺激もマイルドになります。
カルダモンチャイの作り方
カルダモンチャイは、水からスパイスを煮出して紅茶葉を投入、沸騰したら牛乳を入れて温めたらできあがりです。
それぞれの工程のポイントを掴みながら、作業を進めていきましょう。
①カルダモンを潰す
まずは乳棒と乳鉢でカルダモンをすり潰します。
乳棒と乳鉢がない場合は、包丁の腹で押しつぶしてもOK。
ホールスパイス全体が潰れて殻が破れる程度で大丈夫です。
②鍋にミルクを入れ強火にかける
ミルクパンや鍋に牛乳を入れ、強火で沸かします。
ある程度温まるまでは、強火でOK。
周りがフツフツと軽く泡立つくらいまで、火にかけましょう。
③茶葉と潰したカルダモンを加える
鍋のフチにフツフツと軽い泡立ちができてきたら、茶葉とカルダモンを加えてスプーンなどで混ぜます。
④吹きこぼれそうになったら火を弱めるのを2回繰り返す
小さな鍋やミルクパンだと吹きこぼれやすいので、こぼれる寸前で火を弱めます。
これを2回ほど繰り返します。
吹きこぼれる直前まで温めるのは、茶葉がしっかり開いて香りと味を出しやすくするためです。
⑤砂糖を加えた後、吹きこぼれそうになったら火を止める
茶葉がしっかり抽出できたら砂糖を加えて、再び吹きこぼれそうになったら火を止めて完成です。
砂糖ははじめから入れても大丈夫ですが、牛乳が温まった後だと溶けやすくなります。
また砂糖は多めに入れ、甘さをしっかりつける方が本場チャイのような本格的な味になります。
⑥茶こしにかけながらカップに移す
カルダモンチャイが完成したら、茶こしにかけて茶葉やカルダモンの殻を取り除きながらカップに移します。
砂糖の量はお好みですが、まずは大さじ1くらいを入れて少しずつ足していくと好みの味になります。
カルダモンチャイとマサラチャイの違いとは?
カルダモンチャイと同じく、マサラチャイもインド料理店などでよく聞く言葉です。
ここではカルダモンチャイとマサラチャイの違いについて詳しく説明します。
マサラチャイは「複数のスパイスを使ったチャイ」
「マサラ」は複数のスパイスをミックスしたもので、「チャイ」とはお茶のこと。
つまりマサラチャイは、複数のスパイスが使われたお茶を指します。
マサラチャイに入るスパイスは、カルダモンをはじめシナモンやクローブ、ペッパーなど実にさまざまです。
本場インドでは家庭によってレシピや作業工程が違うほど、幅広い味のチャイがあります。
カルダモンチャイは「カルダモンだけを使ったチャイ」
カルダモンチャイは複数のスパイスを使わず、カルダモンのみを使用したチャイのことです。
カルダモンのみを使用しているため、スパイスの香味や紅茶葉の香り、ミルクのまろやかさをダイレクトに味わえるのが魅力。
スパイス自体の香りや味、風合いを感じられるチャイを飲みたいなら、カルダモンチャイのようなスパイス単体で飲むチャイがおすすめです。
カルダモンチャイの特徴は強い清涼感
カルダモンは「スパイスの女王」とも呼ばれ、高貴な香りと強い清涼感が特徴です。
温かいチャイにしても強い清涼感が感じられ、独特の香味を味わえます。
マサラチャイのように複雑かつ様々な刺激が混ざりあっていませんが、カルダモン単体の魅力を感じられる味です。
また強い清涼感があるものの、カルダモン自体に抗酸化作用や発汗作用があるため、冷たくして飲んでも体を冷やしすぎません。
カルダモンチャイ以外のチャイのレシピも紹介
カルダモンチャイの基本的な作り方がわかったところで、それ以外のチャイレシピも見てみましょう。
基本的にはプレーンチャイの作り方を派生したものですが、砂糖を入れるタイミングやスパイスの量は好みに合わせてOK。
香りと味わいを存分に楽しめるレシピを模索してみてください。
プレーンチャイ
プレーンチャイはスパイスを使わない、基本のチャイ(ミルクティー)です。
上記のカルダモンチャイの作り方では牛乳のみですが、こちらはお湯を使ったタイプ。
よりあっさりとした味わいで飲めます。
材料
・水 140ml
・茶葉 4〜5g(ティースプーン山盛り2杯程度)
・牛乳 200cc
・砂糖 大さじ1~
基本的な材料は以上の通りです。
チャイは茶葉自体の香りを楽しむものではないので、余計なフレーバーがついてないものがおすすめ。
ミルクのコクと合わせやすい、風味の濃いものも適しています。
ディンブラ、ウバ、ルフナ、アッサムなどがチャイには合います。
①鍋に水と茶葉を入れ火にかける
まずは鍋に水と茶葉を入れて、強めの中火程度にして沸騰させます。
鍋にはお湯ではなく水を入れましょう。
そうすることでしっかりと茶葉をきかせ、味と色を抽出させることができます。
②沸騰したら1~2分ほど煮立たせる
沸騰したらそのまま1~2分ほど煮立たせ、茶葉の味と香りを抽出させます。
お湯の中で茶葉が踊るくらいの火加減で煮ましょう。
③鍋に牛乳を注ぎ沸騰直前まで加熱する
茶葉が開いたら、牛乳を一気に注いで沸騰直前まで加熱します。
鍋のフチでフツフツと泡立つ程度まで火にかけるのが、加熱の目安です。
牛乳を注いだ後に沸騰させると分離するので、温めつつも沸騰させないことが大切です。
④砂糖を加えて溶かし、茶こしでこしながらポットなどに注ぐ
沸騰直前まで温まったら火を止めて、砂糖をお好みの量加えましょう。
そして茶こしで茶殻を濾しながら、カップやポットに注いでいただきます。
ジンジャーチャイ
日本人にとっては馴染み深く、日常でもよく使うスパイスの一種がジンジャー(しょうが)です。
しょうがを使ったチャイは、体をポカポカと温めるので寒い季節に飲みたくなります。
分離しやすいので、注意点を踏まえながら作りましょう。
材料
・しょうが (すりおろして)大さじ1
・水 400ml
・牛乳 200ml
・紅茶パック 2つ分
このレシピでは水と牛乳の割合を2:1で作っていますが、ミルキーなコクが欲しい場合は1:1でもOKです。
しょうがはそのままでも良いですが、チューブなどすりおろしてあるものだと手軽に作れます。
①鍋に水を入れ火にかける
まずは鍋に水を入れて、沸騰する直前くらいまで火にかけます。
②水が沸き始めたらしょうがを入れる
水が沸き始め、気泡ができてきたくらいのタイミングでしょうがを入れます。
③沸騰したら茶葉を入れ1~2分ほど煮立たせる
お湯が沸騰してグツグツとしょうがが煮立ってきたら、茶葉を入れてそのまま1~2分ほど煮立たせます。
しょうがはしっかりと煮立たせないと、牛乳を加えたときに牛乳が分離したり固まってしまいます。
そのためしょうがは早い段階でお湯に投入し、しっかり煮出しておきましょう。
④以降はプレーンチャイと同様に仕上げる
しょうがと茶葉がしっかり煮立ったら、プレーンチャイと同様に一気に牛乳を入れて温めます。
そのあと茶こしで茶葉としょうがを濾しながら、カップに入れて完成です。
カッタンチャイ
カッタンチャイはブラックティーとも呼ばれ、牛乳が入っていないタイプのチャイのこと。
スパイスと紅茶葉を煮出して作ります。
材料
・水 150ml
・シナモンスティック 2cm
・しょうが (みじん切り)小さじ1
・紅茶葉 小さじ2
・ミント 少々
カッタンチャイは、シナモンとしょうが、ミントで煮出して作るのが基本です。
作っている途中のミントの香りに癒やされながら作ってみてください。
①鍋に水とスパイスを入れ火にかける
まずはこれまでのチャイ同様、水とスパイスを鍋に入れて沸騰させるまで火にかけます。
②沸騰直前に茶葉を入れる
沸騰直前の気泡ができてきたタイミングで茶葉を入れ、そのまま煮出します。
③沸騰したらミントを入れる
茶葉を入れて沸騰したら、ミントを入れます。
ミントは長時間煮出しすぎるとタンニンが抽出され、渋みが出てしまうので沸騰してから入れましょう。
④1分ほど煮出したら火を止めて、茶こしでこしながらポットなどに注ぐ
そのまま1分ほど煮出し、十分にミントの香りが引き出せたら茶こしで濾しながらカップやポットに注ぎます。
カルダモンを使った爽やかなチャイでリフレッシュしよう!
カルダモンは今やスーパーや大型ショッピングセンターでホール状で手に入れることが簡単になりました。
カルダモンの高貴な香りと清涼感を感じられるチャイは、仕事で疲れたときの癒やし効果も抜群。
作り方に複雑な工程はないので、材料を揃えて気軽にチャレンジしてみましょう。
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