カテキンの量が最も多いお茶などを紹介

カテキンはポリフェノールの一種で、日本ではお茶の苦み成分であるタンニンとも呼ばれています。
カテキンには、抗酸化作用・抗ウイルス作用・肥満予防など体に良い効果があることは知られていますが、カテキンの量が多いお茶は意外と知られていないようです。
そこで今回は、カテキンの量が最も多いお茶や、カテキンの量が多くて飲みやすいお茶を紹介します。
また、緑茶から効果的にカテキンを抽出する方法なども詳しく解説していますので、ぜひ最後までご覧ください。
カテキン含有量が最も多いお茶3選
カテキン含有量が最も多いお茶を3選紹介します。
カテキンが多いお茶を知って、健康管理に役立てましょう。
①釜炒り茶

カテキンは、ウーロン茶や紅茶などにも含まれていますが緑茶よりも量は少ないです。
紅茶は茶葉を発酵させて作りますが、この工程により茶葉が酸化してしまいカテキンが減少します。
緑茶は発酵させない不発酵茶ですので、カテキンが減少することはありません。
このことから緑茶はカテキンを多く含むことが分かりますが、中でもカテキン含有量が多いのは釜炒り茶です。
茶葉を釜で炒って作る釜炒り茶は、通常の煎茶にはない独特の香りや風味を楽しめます。
しかし、日本茶生産に占める釜炒り茶の割合はわずか0.02%程度となっており、日常で飲むことは少ない貴重なお茶でもあります。
②せん茶

せん茶にもカテキンは多く含まれていますが、せん茶の二番茶に特に多くのカテキンが含まれいます。
せん茶の二番茶とは、5月初旬頃に一番目の収穫をしたあと、6月から7月にかけて二番目に収穫されるお茶のことです。
茶葉に含まれるカテキンの量は、日差しを多く浴びることで増えます。
そのため日照時間の長い夏の時期に育った二番茶は、一番茶よりもカテキンの含有量が多くなります。
二番茶は一番茶よりも味は劣りますが、比較的安く手に入りますので、コスパ重視の方におすすめです。
③秋冬(しゅうとう)番茶

カテキンを多く含むお茶には秋冬番茶もあります。
秋冬番茶とは一番茶・二番茶を摘んだあと、三番茶をとらず秋口まで待って摘まれるお茶です。
秋冬番茶は、夏の強い陽射しから身を守るためカテキンを多く含みます。
秋冬番茶はカテキンが多く含まれていますので、新茶に比べて渋みがあり、さっぱりとした味わいです。
そのためステーキや焼肉、天ぷら、串揚げなど脂っこい料理に合わせると、口の中がサッパリとします。
カテキン量が多くても飲みやすいおすすめのお茶3選
カテキンを多く含むお茶を紹介してきましたが、近くで売っていない、味にクセがあり飲みにくい、などと感じる人も多いことでしょう。
そこでここからは、カテキン量が多く飲みやすいおすすめのお茶を紹介します。
スーパーなどでも手に入りやすく、味も美味しいお茶を厳選しましたので参考にご覧ください。
①玉露

玉露は、新芽の育成期間中に覆いをかぶせ日光を遮って育てられます。
日光を遮ることで、甘味や旨味の成分が苦渋味へ変化することが抑制され、深くまろやかな甘味・旨味と、豊かで奥行きのある香りが特徴です。
玉露は被覆栽培で手間がかかるため、生産量が非常に少ないのが実情です。
そのため玉露は高級茶とされています。
玉露にはテアニンがたっぷり含まれていますので、リラックスしたい時や気持ちを切り替えたい時におすすめです。
②抹茶

抹茶は碾茶(てんちゃ)を乾燥させ、石臼で粉末状に挽いたお茶です。
抹茶といえば茶道のイメージが強いですが、現在はアイスやチョコレート、ケーキなどのお菓子にも使われており、そのまま飲む以外でも人気です。
煎茶は湯で茶葉の成分を抽出しますが、抹茶は粉を湯で溶いてそのまま飲むため、カテキンが緑茶の約2倍含まれるといわれています。
抹茶の苦みが苦手な方は、お菓子と一緒に摂るとお菓子の甘みが抹茶の苦みを中和してくれますので、おやつと一緒に楽しんでみてはいかがでしょうか。
③水出し緑茶

夏場におすすめなお茶が水出し緑茶です。
粉末やスティックタイプを利用すれば、手間をかけずに簡単に水出し緑茶を作ることができます。
たくさん水分を摂取したい時や、反対に一人分だけ作りたい時に便利です。
お茶に含まれるカテキンやカフェインは、お湯の温度が高いと溶けやすい性質があるので、水出しのお茶はお湯で作らない分、カテキンの量は少なくなります。
しかし、カテキンやカフェインの量が抑えられるため、苦みや渋みが減って飲みやすくなるメリットがあります。
緑茶が苦手な方や暑い季節には水出し緑茶がおすすめです。
緑茶から効果的にカテキンを抽出する方法とオススメの飲み方

カテキンが多く含まれるお茶を解説してきましたが、ここからは緑茶から効果的にカテキンを抽出する方法を紹介します。
おすすめのお茶の飲み方や、カテキンを摂取するタイミングなどにも触れていますので、ぜひ参考にご覧ください。
お湯の温度が高いほどカテキンを多く抽出できる
苦みや渋みのもととなるカテキンは、80度以上の高温で溶け出しやすいとされています。
煎茶の場合、一般的に美味しいお茶の抽出温度は70~80度といわれています。
味的にも美味しくカテキンも多く抽出できる80度を意識して入れましょう。
時間をかけるほどカテキンを多く抽出できる
お茶はお湯の温度を高くして抽出時間を長くすることで、より多くのカテキンを抽出することができます。
抽出時間は40秒程が一般的ですが、少し長めの60秒に延ばしましょう。
カテキンはこまめに摂取するのがオススメ
カテキンは体に良い効果があることから、一度に沢山摂りたいところですが、お茶から摂取したカテキンは2~3時間で血中からなくなってしまいます。
そのため、一度にたくさんのお茶を飲むのではなく、1日2~3回に分けてこまめに摂取しましょう。
カテキンは摂取のタイミングが大切
カテキンは1日に1g摂取すると、体に良い効果が期待できるといわれています。
せん茶は湯吞み1杯で約0.1gほど摂取できるので、食事の際に飲んだり休憩時に飲むことで無理なく摂取できるでしょう。
また、せん茶には覚醒作用があるため、朝食時に摂れば眠気をおさえられる可能性があります。
運動前に飲むとダイエット効果も期待できるので、ウォーキング・ランニング前におすすめです。
お茶からカテキンを効果的に摂取して生活習慣病を予防しよう!

さまざまな健康効果が期待できるカテキンは、毎日の生活にお茶を取り入れることで簡単に摂取できます。
お茶のタイプは自分の好みや、シチュエーションに合わせて選ぶのがおすすめです。
外出先や運動時にはペットボトルタイプ、手軽に簡単に摂りたいときはスティックタイプ、自宅ではルーズリーフティータイプでじっくり楽しむというような使い分けもいいでしょう。
無理なく続けられる美味しいお茶で気分をリフレッシュしながら、カテキンを効果的に摂取して生活習慣病を予防しましょう。
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