ネパールチャイの作り方の材料&コツを解説
ネパールは生産数は多くないものの、紅茶の名産地としても名高い地域です。
チャイが日常的に飲まれている地域でもあるので、現地へ旅行へ行くと料理店や露店で濃く煮出したチャイをよく出してくれます。
この記事では、ネパールでよく飲まれているチャイを再現できるレシピを集めました。
ネパールチャイの作り方・レシピ
ネパールチャイとは、ネパールでよく飲まれているチャイのこと。
一般的にチャイと呼ばれているものと、大きくレシピは変わりません。
ネパールでは家庭ごとにレシピが違うほどチャイのバリエーションがあるので、その中でもいくつかピックアップしてご紹介します。
1.シンプルなネパールチャイ
まずはシンプルなネパールチャイを紹介します。
ネパールチャイとは言っても、牛乳多めのミルクティーと作り方はさほど変わりません。
材料
- 牛乳 250ml
- 水 70ml
- 紅茶葉 大さじ1杯
- 砂糖 適量
このレシピは牛乳の分量が多く、かなりコクが強い味が特徴です。
牛乳が多いので、紅茶葉をしっかり煮出して成分を抽出しましょう。
作り方
- 鍋に水と茶葉を入れたら、濃い茶色になるまで煮出す
- 牛乳を入れて泡がモコモコになるまで煮出す
- 砂糖をお好みの量(目安は大さじ1杯以上)入れる
- 弱火で吹きこぼれないよう鍋を回しながら沸かす
- 沸騰して30秒ほどたったら茶こしで濾して完成
こちらはシンプルなネパールチャイですが、最後にシナモンパウダーをかけるとより風味豊かで香り高いチャイになります。
2.スパイスを使ったネパールチャイ
こちらはスパイスを使ったネパールチャイのレシピで、マサラチャイともいいます。
スパイスはホール状のものを買い、作る直前に潰して使いましょう。
パウダー状と比べると断然味も風味もアップします。
材料
- CTC茶葉 大さじ3杯
- カルダモン 3粒
- クローブ 5粒
- シナモンスティック 1本
- しょうが ひとかけ
- 水 200ml
- 牛乳 300ml
- 黒砂糖やはちみつ 適量
このネパールチャイレシピは牛乳とスパイス、紅茶葉も多めでガツンと満足感のある味に仕上がります。
作り方
- スパイス類としょうがを潰し、鍋に入れたら水で煮出す
- そこへ茶葉を加えて沸かす
- 香りと色がしっかり出たら牛乳を加える
- ぶくぶく沸騰させて軽く水分を飛ばす
- お好みで甘みを加え、茶こしで濾したら完成
あまり長く沸騰させると牛乳が膜を張って分離するので、必ず様子を見ながら火加減を調整して下さい。
3.ネパール人が教えるチャイ
こちらは静岡県浜松市にあるインド料理店のネパール人店長が伝授するネパールチャイレシピです。
現地の家庭でよく飲まれているチャイのレシピなので細かな分量はありませんが、簡単に作れます。
材料
- 水
- 牛乳
- 砂糖
- ブラックペッパー
- ミックススパイス(シナモン&カルダモン)
- 紅茶葉
こちらのレシピはすべて目分量で作ってOK!
目安を知りたい人は、まずは基本のネパールチャイから作って大体の量を把握しておきましょう。
作り方
- 水と牛乳を6:4の割合で鍋に入れ、中火にかける
- 砂糖を好みの分量入れる
- ブラックペッパーとシナモンとカルダモンのミックススパイスを2つまみほど入れる
- 鍋の周りにふつふつと泡が出るくらい沸いたら紅茶葉を入れる
- ぶわっと膨らむように沸いたら火を弱める
- 沸きが収まったら再び火を強め、沸騰と弱火を何回か繰り返す
- カップに注いだら完成
寒い時期になったら、体を温めてくれるスパイスを増やして入れるのもOKです。
このレシピでは茶こしを使わず、細かく砕かれた茶葉とスパイスパウダーを使用しています。
ネパールの伝統的なチャイは茶こしで濾さないのが一般的なので、本格ネパールチャイを飲みたい人は濾さずに飲んでみて下さい。
4.塩味のネパールチャイ
甘いあんこに塩を入れると甘みが引き立つように、甘い紅茶に塩を加えても美味しくなります。
材料
- 水 200ml
- チャイ用茶葉 4g
- 砂糖 大さじ1~2杯
- ブラック岩塩 ひとつまみ
こちらは牛乳を加えないシンプルな紅茶に、ヒマラヤ産のブラック岩塩を加えたレシピです。
ブラック岩塩はその名の通り見た目が黒い岩塩で、ミネラル分が豊富でまろやかな味が特徴です。
作り方
- お水を沸かして茶葉を入れ、牛乳を入れないシンプルな紅茶を作る
- その紅茶に砂糖とブラック岩塩を入れて完成
作り方はいつもの紅茶にブラック岩塩と砂糖を入れるだけ!
少し塩味がするのに、まろやかで奥深い甘みが味わえます。
5.ヒマラヤ風チャイ
こちらのチャイは、株式会社TEAPARTY代表の前川達哉さんが紅茶葉買付の際にネパールの現地で飲んだものの再現レシピです。
実際に現地で飲んだものは無殺菌のしぼりたて牛乳を使用していますが、日本では簡単に手に入るものではないので低温殺菌牛乳で代用しています。
材料(2人分)
- CTC茶葉 4g
- 低温殺菌牛乳300ml
- 砂糖 18g(大さじ2杯)
- 塩 0.5g(2つまみ)
- 水100ml
こちらは低温殺菌牛乳と、ネパール産のCTC茶葉を使っているのがポイントです。
低温殺菌牛乳は高熱で殺菌しないのでイヤな牛乳臭さがなく、マイルドな生乳らしい味わいがあります。
作り方
- 牛乳以外の材料をすべて鍋に入れて中火にかける
- 香りが出るくらい沸いたら砂糖が焦げないようかき混ぜる
- 紅茶葉の色と香りが濃く出たら、牛乳を加える
- 牛乳を加えたら鍋の周りに泡が出ない程度に弱火でゆっくり温める
- 鍋の周りの泡をスプーンで掬ってもすぐ泡が出る状態になったら茶こしで濾しながらカップに注ぐ
牛乳を加える前はしっかり沸かして茶葉を開き、牛乳を加えた後は弱火でじっくり火にかけるのが美味しく仕上げるコツです。
ネパールチャイの作り方のコツ
ネパールチャイは、少しのコツを抑えるだけでより美味しく仕上がります。
ここではネパールチャイが美味しく作れるポイントを3つ紹介します。
コツ①ネパールの紅茶を使う
ネパールチャイは厳密な定義がありませんが、できたらネパールの紅茶葉を使うのが理想的です。
ネパールは世界有数の紅茶葉の名産地で、イラム地方とダンクタ地方はインドのダージリンと隣接しています。
そのためダージリンと似た風味の紅茶葉が多く生産されています。
ダージリンは本来チャイと合う茶葉ではありませんが、ネパール産でもダージリンと同等の品質の茶葉が手に入るのが特徴です。
コツ②濃いめに煮出す
チャイは、元々安くて渋みの強い紅茶葉を飲めるように牛乳と混ぜたのが起源です。
牛乳と混ぜることを考慮して渋みや味がしっかり抽出できるよう、しっかりと水で濃いめに煮出しましょう。
牛乳はコクがしっかりある飲み物なので、薄く煮出した紅茶だと牛乳に負けてしまいます。
コツ③砂糖をたっぷり入れる
ネパールにおけるチャイは、3時のおやつ的な感覚で飲む身近な飲み物なので甘さをしっかり加えた方が美味しく仕上がります。
渋みや味が濃い紅茶とまろやかな牛乳に負けないよう、少し多いかなと感じるくらいの砂糖を加えましょう。
このときハチミツや黒砂糖、きび砂糖など、精製されてない甘味料を使うとよりコク深い味わいになります。
ネパールチャイの特徴と魅力
最後にネパールにおいてチャイがどのように飲まれているか、その特徴を解説します。
ネパール産の紅茶葉の特徴についても触れているので、紅茶好きの人は要チェックです。
ネパールでは”チヤ”と呼ばれ愛される
「チャイ」はヒンディー語でお茶を指す言葉で、ネパールでは「チヤ」と呼ばれています。
チヤはネパールでも非常に家庭的な飲み物で、ネパール人の日常生活には欠かせない飲み物です。
日本でお客様を呼んだときにお茶を出したり、料理と一緒にお茶を飲む感覚と同じです。
チヤをお客様に出すのは「あなたを歓迎します」という意味もあるので、ネパールへ旅行へ行った際にチヤを出されたらぜひ飲んでみましょう。
ネパールは知る人ぞ知る紅茶の産地
紅茶といえばインドのダージリン、スリランカのウバ、中国のキーマンが有名です。
この3つは世界三大銘茶としても名が知られており、その豊かな味わいと高貴な香りは世界中で愛されています。
ネパールは紅茶生産量はそこまで多くないものの、ヒマラヤ山脈の麓に位置する地方はインドのダージリン地方と気候が似ています。
そのためダージリンと同等の紅茶葉が採れ、近年知る人ぞ知る紅茶の産地としても人気を集め始めています。
ネパールのチャイに欠かせないCTC茶葉
チャイに使う茶葉は、高級なものではなくCTCと呼ばれる丸まった粒状のものを使いましょう。
これは「Crush(潰す) Tear(引き裂く) Curl(丸める)」の頭文字を取ったもので、製造工程で大量の汁で発酵させるため渋みも強いです。
短時間で茶葉を煮出せるうえ、味や香りが抽出しやすいのでチャイには最適です。
チャイを作るときは高級なリーフティーではなく、安いCTCの方が美味しくできます。
ネパールチャイの作り方を実践して濃厚な味を楽しもう!
ネパールチャイは、分量やレシピは家庭の数ほどあると言っても過言ではありません。
家庭的で身近な飲み物だからこそ、あえてきっちり測ったりせずザックリと作るのもおすすめです。
適当に作っても、美味しくできてしまうのがネパールチャイの魅力のひとつでもあります。
ネパールチャイを実際に作ってみて、濃厚な味わいをティータイムに楽しんでみて下さい。
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