妊娠中にチャイを飲んでも良い?デメリットも紹介
インドが発祥の地であるチャイは、茶葉とミルクのほかに様々な香辛料を加えた飲み物です。
外で飲むチャイも美味しいのですが、自宅で自分好みの香辛料を加えて楽しんでいる方も多いでしょう。
それぞれの香辛料には身体に良い効果や効能があり、温かいチャイは朝晩に飲むと精神が落ち着きます。
美味しくて身体に良い効果のあるチャイですが、妊娠中に飲んでも大丈夫なのか心配になるかたもいます。
妊娠中にチャイを飲んでもかまわないのか、また、過剰に飲んだ際のデメリットや適切な量を解説します。
チャイ好きで妊娠中の方は参考にしてください。
妊娠中にチャイはNG?
チャイは紅茶の茶葉を使用しているためカフェインが含まれています。
妊娠中のカフェイン摂取は「量」に気を付けたほうが良いでしょう。
飲んでも良いが飲みすぎに注意
妊娠中といっても長い期間です。
妊娠初期やつわり、妊娠中期や後期など、それぞれで胎児の成長や自身の体調も違います。
ただ、いずれの時期でもチャイは飲んでも大丈夫です。
しかし、チャイにはカフェインは元より香辛料が入っているため、飲みすぎには注意が必要です。
カフェインの影響を受ける可能性も
妊娠中にカフェインを過剰に摂取すると胎児に影響を与える可能性があります。
英国食品基準庁(FSA)では2008年に妊娠中にカフェインを過剰摂取すると胎児が低体重となり健康のリスクが高まる可能性があるとしています。
さらに高濃度のカフェインを摂取すると自然流産になる可能性もあるともいわれています。
妊娠中の一日のカフェイン摂取量は、英国食品基準庁(FSA)では200mg、カナダ保健省(HC)及び世界保健機構(WHO)では300mgとなっているため、それ以上の摂取量にならないよう注意してください。
スパイスに子宮収縮作用がある場合も
チャイは香辛料も楽しめる飲み物です。
香辛料は健康に良い効果が期待できますが妊娠中は注意が必要です。
特にチャイに含まれているシナモンには子宮収縮作用があるとされます。
明確ではありませんが、妊娠中に過剰摂取することはおすすめできません。
また、カルダモンやクローブにも子宮収縮作用があると言われています。
カルダモンはつわりの吐き気を緩やかにする効果も期待できますが、過剰に摂取するのはやめましょう。
いずれの香辛料もチャイに入っている程度だと大丈夫だと言われていますが、濃縮されているサプリや精油などには注意が必要です。
妊娠中にチャイを飲む4つのデメリット
胎児は母親のへその緒から酸素や栄養を摂取しているため、母親が摂った食べ物や飲み物がダイレクトに胎児に影響を与えます。
妊娠中にチャイを飲むデメリットを4つ解説します。
①低酸素や低体重の赤ちゃんが産まれる可能性
妊娠中にカフェインを過剰に摂取した場合、胎児の成長を阻害し低体重になる可能性があるとされています。
またカフェインには血管を収縮させる作用があるため、胎児に運ばれる酸素が少なくなり「低酸素状態」になる可能背も示唆されています。
妊娠中のカフェインも少量であれば問題ないためチャイも適量を守って楽しみましょう。
②不眠などのカフェイン中毒の可能性
カフェインは中枢神経に作用します。
神経を高ぶらせて興奮させるため、不眠や血圧の上昇、動悸などが起きる可能性が高いです。
過剰に摂取しつづけるとカフェイン中毒になってしまう場合もあるため注意してください。
③つわりが悪化する可能性
妊娠中のつわり時期はつらく、チャイに含まれるカルダモンが軽減させるといわれています。
ただカフェインは消化器官に刺激を与えるため胃痛やつわりが悪化する可能性もあります。
カフェインの効き目に関しては個人差がありますが、チャイを飲んでつわりが悪化するようであれば、カフェインが原因を思われますので控えたほうがよいでしょう。
④妊娠後期の頻尿が悪化する可能性
胎児が大きくなる妊娠後期には、子宮も拡大しそのせいで膀胱が圧迫されます。
妊娠後期にトイレが近くなる方も多いです。
チャイなどに含まれるカフェインには利尿作用があります。
むくみを解消する効果も期待できますが、そのせいで頻尿になると睡眠時間にも影響します。
チャイを飲むとよりトイレが近くなる方は控えてください。
妊娠中に飲むチャイを適切な量は?
妊娠中にチャイを飲んではダメだということではありません。
あくまでも摂取量に注意をする必要があるということです。
妊娠中のチャイの適量などを解説しますので参考にしてください。
1日2杯程度が適切な量
チャイは紅茶の茶葉で作られるためカフェインが含まれます。
カフェイン量はチャイパウダーと濃縮タイプで少し違いがあり、チャイパウダーで作った場合だと1杯に25~55mg、濃縮タイプだと1杯で30~35mgになります。
前述しましたが、妊娠中のカフェイン摂取量は一日に200~300mgです。
一日にはチャイだけでなく他の飲み物(茶・紅茶・コーヒーなど)を摂取しますので、それを踏まえるとチャイは一日にマグカップ2杯程度に収めるのが良いでしょう。
砂糖の量にも気を付ける
チャイはミルクと砂糖が入った甘い飲み物です。
砂糖を毎日過剰摂取すると母親の肥満や高血圧、糖尿病のリスクが高まります。
砂糖の過剰摂取は胎児にも影響を与える可能性があり、出生後にアトピーなどのリスクも懸念されています。
たまに砂糖を過剰に摂取する程度だと問題はありませんが、日常的に大量に摂取するのは注意が必要です。
妊娠中に飲むチャイの代替品は?
妊娠中のカフェイン摂取量が気になる方は他の飲み物をおすすめします。
チャイの代替え品をご紹介しますので参考にしてください。
①デカフェ・カフェインレス紅茶
「デカフェ」「カフェインレス」と書かれている紅茶もチャイの代替え品になります。
「カフェインレス」と書かれているものはカフェイン量が少なく「デカフェ」と書かれているものは、カフェインを除去したものです。
しかし「デカフェ」は完全に除去できていないので微量のカフェインが含まれています。
一切カフェインを摂取したくない場合は「ノンカフェイン」と書かれているものを選んでください。
②ハーブティー
様々な植物を乾燥させて淹れるハーブティーはカフェインが含まれていません。
豊かな香りは副交感神経に働きかけるため、緊張や不安をなくしリラックス効果も期待できます。
ハーブの種類にもよりますが、消化器官に働きかけ消化促進作用もあるため、胃痛や食欲不振、吐き気への効果もあるでしょう。
ただし、ハーブはとても種類が多いです。
妊娠中に飲まない方が良いハーブもあるため、専門店や産婦人科医に相談してから飲むようにしましょう。
③ホットミルク
チャイはミルクのコクも味わえる飲み物です。
代替え品となるのはやはりホットミルクでしょう。
タンパク質やカルシウムが豊富に含まれているミルクは、栄養補給のためにも妊娠中にに飲むのをおすすめします。
冷たいミルクでも栄養補給できますが、胃に不安がかかるためホットにしましょう。
ミルクは赤ちゃんの「アレルゲン」を心配される方もいますが、母親がミルクアレルギーでなければ大丈夫だといわれています。
妊娠中のチャイはNGではない!適切な量を守ろう
妊娠中のチャイは「適切な量」であれば問題ありません。
チャイのミルクのコクや香辛料の香りはリラックスや不安を解消するのに効果があるといわれ、カフェインは適度であれば胎児への影響は少ないとされています。
妊娠期間は長く心身ともにデリケートです。
過度に心配せずリラックスして出産を迎えてください。
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