八角の効果効能は?摂取量やメリット・デメリットも紹介

独特かつ刺激的で甘い香りを持つ八角、星型の可愛らしい見た目をしていますが、漢方にも使われるほどすぐれた効果効能を持っています。
今回は、八角を食生活に取り入れることで得られる健康効果や効能、摂取量についてまとめました。
八角とは?

八角とは?
- マツブサ科のシキミ属に属する常緑性高木の1つ
- 中華料理や漢方によく使われる
- 五香粉に含まれるスパイスのひとつ
八角はマツブサ科のシキミ属に属する常緑性高木の1つで、果実の部分が八角と呼ばれています。
スターアニスや八角茴香とも呼ばれますが、漢方や中華料理では八角が一般的です。
八角はトンポーローや北京ダック、杏仁豆腐といった中華料理によく使われています。
また、中国でよく使われるミックススパイス五香粉に含まれる香辛料のひとつです。
しかし、見た目と名前がよく似ているシキミは、同じ属の別種植物です。
こちらは毒性が強いため、八角を購入する際は信頼できる業者から買いましょう。
八角の効果効能5つ
それでは八角の効果効能をみてみましょう。
八角は栄養補給目的で摂ることはほとんどありませんが、予防としては十分使えます。
1.胃腸の働きを助ける
1.胃腸の働きを助ける
- 古くから健胃薬に使われてきた
- アネトールが胃酸の分泌を良くする
- 香り成分に消化を良くする作用がある
八角は、古くから胃腸の働きを良くする漢方薬にも配合されてきました。
八角に含まれるアネトールという成分が、胃酸の分泌を良くして胃腸の環境を整える効果があるためです。
また、アネトール以外にもリモネンやリナロールなど、体の代謝や消化活動を活発化させる作用があります。
なんとなく食欲が湧かない、胃のムカつきがあるときは、八角の香りを嗅いだり煎じて飲んでみましょう。
2.冷え性やむくみを和らげる
2.冷え性やむくみを和らげる
- 体を温めてくれる
- 消化不良と血行不良を改善
- 老廃物や水分んを排泄
八角は、体を温める作用があります。
冷えやむくみは、消化や血行不良によって体が作り出した熱を運べなくなることが原因のひとつです。
八角に含まれる成分は1.の胃腸の働きを助ける上、血流を良くするので冷えを改善してくれます。
血流が良くなると体の余計な老廃物や水分を排泄しやすくなるので、自然とむくみも和らげてくれます。
3.ストレスを和らげる
3.ストレスを和らげる
- 緊張をほぐす成分ピネン
- アネトールやリモネンなど、興奮を抑える成分豊富
- 寝る前に香りを嗅ぐだけでも◎
森林浴をしたときに緊張がほぐれリラックスできる理由のひとつが、香り成分ピネンによるものです。
このピネンは八角にも含まれており、香りを嗅ぐだけでストレスを和らげる働きがあります。
また、アネトールやリモネン、リナロールという成分にも、興奮を抑えて落ち着かせる作用があります。
八角の精油には神経を落ち着かせて眠気を誘発させる効果があるので、寝る前に香りを嗅いでみましょう。
4.女性ホルモンを整える
4.女性ホルモンを整える
- 月経トラブルに使われてきた歴史がある
- アネトールがエストロゲンと似た働き
- 冷え改善と相まって月経トラブルに効果
月経は、古くから月経痛や生理不順など女性ならではのトラブルにも用いられてきました。
八角の香り成分アネトールは女性ホルモンエストロゲンに分子構造が似ているため、同じような働きをすると言われています。
エストロゲン不足は、月経痛が出やすくなったりPMSを発症しやすくなるなどのトラブルを引き起こします。
2.の冷えを改善する作用と相まって、月経のトラブルに対処してくれます。
5.風邪の予防
5.風邪の予防
- リナロールやリモネンなど抗菌作用のある成分がある
- 煎じたお茶でうがいすれば喉風邪予防
- 飲んで摂取しても効果あり
八角に含まれている香り成分リナロールやリモネンなどは、抗菌や抗ウイルスに効果があることがわかっています。
そのため、八角を煎じたお茶でうがいをすれば、喉のウイルスを撃退して風邪予防に効果的です。
八角を煎じたお茶はうがいにはもちろん、飲んでも咳止めなどに効果があります。
八角は呼吸器の炎症を抑えつつウイルスを撃退するので、喉がいたいときにも役立ちます
八角の摂取量は?

八角の摂取量は?
- 明確な摂取量目安はない
- 基本的に摂りすぎることはない
- 4人前の分量で2~3つほどで十分
八角は、1日にこれだけの量を摂った方が良いという明確な指標はありません。
また、これ以上は摂取してはいけないという制限もありません。
なので、八角を摂取する量はあまり気にしなくてもOKです。
八角はほんの少量で香りがつくので、4人分の料理に対して2~3つほど入れる程度で十分香りを楽しめます。
八角のメリットとデメリット
メリット | デメリット |
・肉料理の味がワンランクアップ ・杏仁豆腐やコンポートにも使える ・ハーブティーでも楽しめる | ・妊娠中・授乳中などの方は注意 ・持病のある方は医師の相談 |
ここでは上記で述べた効果効能以外の八角のメリットデメリットを取り上げます。
八角のメリット
八角の健康に対する効果効能は解説しましたが、料理関係でも八角を使うメリットはたくさんあります。
中華料理に使うイメージが強いですが、意外と八角に合う料理は多いです。
肉料理の味がワンランクアップ
八角といえば、甘さを感じる独特の風味が特徴です。
この香りと風味は、肉料理の臭みを消しつつ豊かな味わいにしてくれます。
とくにトンポーローなど、塊肉の煮込みには八角は必須です。
杏仁豆腐やコンポートにも使える
一般的なハーブやスパイスはデザートに使うことが多くありませんが、八角は甘いものともよく合います。
杏仁豆腐を作る場合は、牛乳を煮出すときに香り付けするだけでなく、可愛らしい見た目なので飾り付けにも使えます。
ハーブティーでも楽しめる
八角はお茶のように煎じて飲むこともあります。
単体ではクセが強い香りで飲みにくいですが、他のハーブティーに混ぜて甘い香りをつけるのもOKです。
マサラチャイなどのドリンクに使うスパイスのひとつとしても、八角はよく使われています。
八角のデメリット
八角は香りが強いゆえに摂りすぎることはほとんどありませんが、人によっては摂りすぎに注意です。
妊娠中・授乳中などの方は注意
八角には月経トラブルに役立つ成分が含まれていますが、妊娠中や授乳中には注意が必要です。
子宮収縮を起こす可能性があるため、妊娠中や授乳中は摂りすぎないようにしましょう。
アネトールの成分の有効性はまだ未解明な部分も多く、普通の人には有効でも妊娠中ではNGの場合もあります。
持病のある方は医師の相談
八角はこれだけの効果効能があるものの、それは健康な人が摂った場合によるものです。
持病や疾患がある人は、八角に含まれる成分が思わぬ方向に働きかける可能性があります。
そのため、持病や疾患がある人は事前に医師に相談して八角を楽しみましょう。
八角の効果効能で健やかな毎日を送ろう!
八角は漢方薬にも使われるほど、すぐれた効果効能があります。
それだけでなく、八角を少し加えるだけでいつもの料理やスイーツが香り豊かになります。
とくにおすすめは、八角と相性の良い醤油を使った料理です。
豚の角煮など甘辛い煮物に加えるだけで、甘い香りと豊かな風味が料理をランクアップしてくれます。
意外と色々な料理に使えるので、日々の食事に加えつつ健康的な生活の補助として取り入れてみてください。
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