黒胡椒の効果効能は?摂取量やメリット・デメリットも紹介
日本でも馴染みの深いスパイスのひとつなのが、黒胡椒です。
ラーメンやステーキ、パスタ料理など、幅広い料理に使われている黒胡椒は、実は幅広い効果効能を持っています。
この記事では黒胡椒の効果効能について6つご紹介、効果効能以外のメリットデメリットについてもまとめました。
黒胡椒とは?
黒胡椒とは?
- コショウ科コショウ属のつる性植物の1種
- コショウの実を未熟なまま採取して乾燥させたのが黒胡椒
- 肉料理や青魚などと相性抜群
胡椒とは、コショウ科コショウ属のつる性植物の1種、またはその果実を乾燥させたスパイスのことです。
黒胡椒(ブラックペッパー)はそのコショウの実を未熟なまま採取し、乾燥させて黒くなったものを指します。
強い辛味と風味を持つため、肉料理や青魚など臭みが出やすい食材と相性抜群です。
日本では瓶に入っている粉末タイプのコショウがよく使われていますが、これは黒胡椒と白胡椒をブレンドしたものです。
欧米など肉料理中心の食文化を持つ国では、黒胡椒単体で使われることが多いです。
白胡椒との違い
黒胡椒は未熟な実を使う、白胡椒は完熟した実を使うのが最も大きな違いです。
また、黒胡椒は未熟な実を皮のまま使うため、辛味や風味、香りが強く感じられます。
一方白胡椒は完熟した実の皮を取り除いてから乾燥させるため、香りや風味は控えめです。
胡椒のピリッとした辛味だけを加えたいなら白胡椒、香りや風味もつけたいなら黒胡椒が適しています。
料理の味や風味が完成しており、辛味だけを加えたいときが白胡椒の使い時です。
とくにクリームシチューなどのスープ類、卵料理、白身魚のソテーなど、見た目が白い料理によく使われます。
黒胡椒の効果効能6選
黒胡椒は料理の風味や辛味をつけるのによく使われますが、実は効果効能もたくさんあるんです。
この健康効果を狙って料理に取り入れるのもおすすめです。
とくに冷えや血行不良に悩みがちな女性に向いています。
消化機能の向上
消化機能の向上
- アルカノイドの1種ピペリンが効く
- 脾臓の消化酵素を分泌
- 消化の働きが良くなる
黒胡椒には、ピペリンと呼ばれる様々な効能を持つ成分が含まれています。
ピペリンとはアルカロイド(窒素を含む植物または動物成分)の1種で、脾臓の消化酵素分泌を促してくれる働きがあります。
消化不良が起きると、胃の不快感やガスの膨満感などを感じ、QOLを下げてしまいます。
消化酵素がよく分泌されることで消化が良くなり、胃腸の働きがスムーズになります。
また、消化がよくなることで食欲を増進させる効能もあります。
冷え性を改善
冷え性を改善
- 血管拡張作用がある
- 血流を改善してくれる
- エネルギーを運んでくれる
黒胡椒に含まれるピペリンには、血管を拡張する働きもあります。
血管が拡張されると、血流が改善されるのでエネルギーを体の隅々まで運ぶことができます。
冷え性の原因のひとつは、血流の悪さです。
血管を拡張して血流が改善することにより、冷え性にも効果を発揮します。
抗炎症作用がある可能性を示唆
抗炎症作用がある可能性を示唆
- ピペリンが炎症を抑える
- ラットの実験で効果を確認
- ヒトでは明確に効果があるかはわかっていない
黒胡椒に含まれるピペリンは、炎症を抑える効果があるとの実験結果がいくつかあります。
関節炎の症状が見られるラットにピペリンを投与したところ、炎症が抑制されたとのことです。
また、アレルギーなどによって起こる気道の炎症(喘息や花粉症)も抑えたとの結果が発表されています。
しかしこれらはあくまでラットを使った実験結果であり、ヒトでは同じような効果が見られるかは不明です。
疲労回復効果
疲労回復効果
- 血流改善が疲労回復に効果
- 疲労物質や老廃物がたまりにくくなる
いくら休んでも疲労感が取れない、いつも倦怠感があるという人に黒胡椒はおすすめです。
疲労感が取れない原因にひとつは、血流の流れが悪く、老廃物が排泄されないことが挙げられます。
冷え性改善の項でも解説しましたが、黒胡椒のピペリンには血管を拡張して血流を良くする働きがあります。
血流が改善されると体に疲労物質や老廃物がたまりにくくなり、常に新鮮な血液が循環するので疲労を回復してくれます。
アンチエイジング
アンチエイジング
- 老化の原因は活性酸素
- 黒胡椒に含まれるポリフェノールが効く
- 活性酸素を撃退して老化予防
肌のシミやシワ、生活習慣病や老化の原因にもなっているのが、活性酸素による体の酸化です。
黒胡椒にはピペリンの他、ピネンやリモネンなどのポリフェノールが含まれています。
このポリフェノール類は体内で発生した活性酸素を撃退してくれます。
活性酸素はさまざまな老化の原因となる物質であるため、これを撃退することでアンチエイジングに繋がります。
ダイエット効果
ダイエット効果
- アドレナリンの分泌を促進
- 心拍数や血圧を上げて基礎代謝を促す
- 脂肪燃焼にもつながる
黒胡椒に含まれるピペリンは、交感神経を優位にして脳内神経物質のひとつアドレナリンの分泌を促します。
アドレナリンには心拍数や血圧を上げ、筋肉が動きやすくなる働きがあります。
その働きによって基礎代謝があがり、カロリーが消費しやすくなります。
また、血流促進作用は脂肪燃焼にも効果的です。
筋トレや有酸素運動など、体を動かしてダイエットしたい人は、黒胡椒を積極的に摂りましょう。
黒胡椒の1日の摂取量目安は?
黒胡椒の1日の摂取量目安は?
- 摂りすぎは下痢や腹痛の原因に鳴る
- 1~2g(小さじ1~2杯)程度が目安
- 塩分量にも注意
黒胡椒は優れた効果効能がある反面、刺激が強いのでとりすぎによる副作用もあります。
摂りすぎると消化を促す成分の働きによって下痢や腹痛を引き起こす可能性があり、注意が必要です。
だいたい黒胡椒の1日の摂取量は、1~2g(小さじ1~2杯)程度が目安です。
また、黒胡椒は単体で摂取するより塩と合わせて使われるケースが多いです。
そのため、黒胡椒単体で摂りすぎはもちろん、塩分過多にも注意が必要です。
塩胡椒や柚子胡椒など、市販品で塩分が含まれているタイプの調味料は使いすぎないようにしましょう。
黒胡椒のメリットとデメリット
メリット | デメリット |
・料理の味や香りを引き立てる ・アロマテラピーにも使われている | ・辛味が強い ・食べすぎると逆に胃腸が荒れる |
ここでは、効果効能以外の黒胡椒のメリットやデメリットについて解説します。
黒胡椒のメリット
やはり黒胡椒のメリットと言えば、活用できる料理の幅広さです。
料理の味や香りを引き立てる
黒胡椒は、皮がついたまま乾燥させて使うので白胡椒と比べて強い風味や香りがあります。
そのため、肉料理や青魚といった臭みが出やすい食材とも相性がよく、その風味に負けないパンチがあります。
そのまま食べることもあり、塩とオリーブオイルに付けてクリームチーズに混ぜるとおつまみにもなります。
さらにスイーツにもよく使われており、コクの強いチーズやバナナと合わせると甘みを引き立てます。
アロマテラピーにも使われている
黒胡椒は、アロマテラピーにも使われているほど香り成分の効能が高いです。
黒胡椒のスパイシーな香りは心と体を活性化させる作用があり、仕事や勉強を頑張りたいときにうってつけです。
また、香りを嗅ぐだけでも血流を良くする働きがあるため、冷えや肩こりなどの症状改善に繋がります。
黒胡椒のデメリット
一方で、黒胡椒のデメリットで挙げられるのがその刺激の強さです。
辛味が強い
黒胡椒は、辛味成分のピペリンを始め、唐辛子と並ぶほど刺激が強いです。
辛味が強いということは、味覚を麻痺させる可能性があります。
食べすぎると逆に胃腸が荒れる
黒胡椒には消化を促すピペリンが豊富です。
しかし、消化を促すということは、摂りすぎると酵素を出しすぎてしまうことに繋がります。
消化酵素を出しすぎると胃腸が荒れ、胃の痛みや下痢などの症状を起こすことがあります。
黒胡椒はピリッとした辛味と香りを楽しみつつ適度に摂ろう!
黒胡椒は副作用やデメリットもあるため、適量摂るのがポイントです。
ダイエットや冷え性改善など、女性にとっては嬉しい効果もあるので、摂取量目安を守りましょう。
コメント