カシアの効果や効能を解説!おすすめレシピも紹介
カシアと言えば、バニラのような甘い香りとピリッとした辛味が特徴的です。
あのピリっとした辛味は、実は血行促進作用もあって健康への効果効能もあります。
意外と使い道がないと思われがちなスパイスですが、ドリンクだと幅広く活躍できます。
今回は、カシアの効果効能や料理への使い道について、徹底解説します。
カシアとはどんなスパイス?
カシアとはどんなスパイス?
- クスノキ科ニッケイ属の常緑樹の樹皮を乾燥させたもの
- パンチのある香りが特徴
- セイロンとカシアは近縁種
カシアは、シナニッケイと呼ばれるクスノキ科ニッケイ属の常緑樹で、シナモンのひとつです。
カシアはシナニッケイの樹皮を剥いで乾燥させたもので、丸い棒状の形をしています。
スイーツや甘いドリンク(チャイなど)、カレーなどの煮込み料理によく使われています。
シナモン自体は大きく分けて3種類あります。
カシアとセイロン、そしてシーボルディです。
シーボルディはニッキのことで、樹皮ではなく根の皮から作られており、カシアやセイロンとやや成分も異なります。
セイロンとの違い
カシアもセイロンもクスノキ科ニッケイ属の常緑樹の樹皮から作られているのは共通しています。
同じシナモンでも種類が違っており、カシアはシナニッケイ(中国やインドネシア原産)、セイロンはセイロンニッケイ(スリランカ原産)から取れます。
このふたつは近縁種なので、香りや成分はほとんど同じです。
しかしカシアのほうがややスパイシーで、香りや風味が強い傾向があります。
また、セイロンにはほとんどありませんが、カシアにはクマリンという香り成分が多く含まれています。
クマリンはパウダリーな甘さを持っていますが、多量摂取による肝臓への悪影響も懸念されている成分です。
カシアの効果効能3選
それではカシアの効果効能について、主に3つ見てみましょう。
カシアに含まれる成分は、主にクマリンとシンナムアルデヒドです。
1.冷え性改善
1.冷え性改善
- クマリンに抗血液凝固作用
- 血をサラサラにしてくれる
カシアに含まれているクマリンは、抗血液凝固作用があります。
これは血液が固まるのを防ぐ作用で、血の流れをサラサラにしてくれます。
冷え性は、血流が悪くなって熱やエネルギーが体の末端まで運ばれなくなるのが原因のひとつです。
クマリンによって血がサラサラになることで血の巡りが良くなり、冷え性が改善されます。
温かい飲み物といっしょにカシアを摂ると、より効果的です。
2.胃腸を健康に保つ
2.胃腸を健康に保つ
- シンナムアルデヒドが胆汁を分泌
- 脂肪の消化吸収を助けて負担軽減
- 胃痙攣や胃液の出過ぎをコントロール
カシアに含まれている香り成分の約半分は、シンナムアルデヒドと呼ばれるものです。
このシンナムアルデヒドは胆汁の分泌を促し、脂肪の消化や吸収を助けてくれます。
また、胃痙攣や胃液の出過ぎをコントロールしてくれるため、荒れた胃を落ち着かせる効果もあります。
3.血糖値をコントロール
3.血糖値をコントロール
- インスリンの分泌を促す
- 血糖値スパイクが起こりにくくなる
- しかし甘いものといっしょに摂取は要注意
カシアに含まれるシンナムアルデヒドは、インスリンの分泌促進の働きがあることが研究でわかっています。
インスリンの分泌が促されることで血糖値が下がり、突発的に血糖値スパイクが起こりにくくなります。
しかし、カシアを甘いドリンクやスイーツで摂るときには要注意です。
血糖降下用の薬に置き換えられるほどではないので、香りを嗅いだりノンシュガーのドリンクで摂取するようにしましょう。
カシアの使い方4選
次に、カシアの使い方を4つ、料理を中心に見てみましょう。
1.カレーなどの煮込み料理
スパイシーなパンチが必要なカレーには、やはりセイロンよりカシアが合います。
スパイスを炒めて作るカレーも良いですが、もっとお手軽にカシアをカレールーと同じタイミングで入れても美味しくいただけます。
作り方は、カシアのシナモンパウダーをカレールーを入れるときに一緒に好みの量振りかけるだけです。
分量は、カレールー4個分に対して大さじ2杯が目安です。
2.スパイスティー
カシアのスパイシーな風味は、紅茶はハーブティーと混ぜるのもおすすめです。
作り方も簡単で、棒状のカシアを軽く砕き、紅茶やお好みのハーブと混ぜて入れるだけでOKです。
マサラチャイにも使えるので、後ほどレシピをご紹介します。
3.スイーツ
スイーツに使うならセイロンの方がよく使われますが、パンチの効いた味にしたいならカシアでもOKです。
とくにチャイやアップルシナモンなど、甘みが元々強いものやコクのあるミルクと合わせるなら、カシアの方が風味豊かに仕上がります。
4.アロマテラピー
シナモン全般アロマテラピー用の精油としてもよく使われています。
カシアの精油はスパイシーかつ甘さのある香りで、効果効能でも解説した血行促進作用などが期待できます。
しかし刺激が強いため、直接肌に塗り広げるのは厳禁です。
カシアを使ったおすすめレシピ3選
続いて、カシアを使ったおすすめのレシピを3つご紹介します。
マサラチャイ
- 紅茶葉 6g
- 水 150ml
- 牛乳 250ml
- カルダモン(ホール) 6粒
- カシアシナモンスティック 1本
- 生姜 スライス6枚
- クローブ 4粒
- ブラックペッパー 4粒
- 砂糖 小さじ2~3杯
カシアを使ったドリンクの定番といえば、マサラチャイです。
砂糖はたっぷり甘めにすることで、コク深い味わいを楽しめます。
作り方
- カルダモン、クローブ、ブラックペッパーは乳鉢ですりつぶし、生姜はスライスする
- 鍋で水を沸騰させ、1.のスパイスを入れる
- 水の色がうっすら茶色になったら紅茶葉を入れる
- アッサム茶葉をいれる
- 1分半ほど煮出したら、牛乳を加える
- 砂糖を加えてじっくり煮立たせる
- 火を止め、茶こしで濾して完成
スパイスや紅茶葉をしっかり濃い目に煮出すのが、コクのあるマサラチャイを作るポイントです。
紅茶葉は渋い味わいのアッサムがおすすめです。
カシア香るチキンカレー
- 鶏もも肉 2枚
- 塩 少々
- 胡椒 少々
- 玉ねぎ 中2個
- すりおろしにんにく 小さじ1杯
- すりおろし生姜 小さじ1杯
- カルダモンパウダー 小さじ1/4杯
- クミンパウダー 小さじ1/4杯
- コリアンダー 小さじ1/2杯
- カシア(パウダー) 小さじ1/2杯
- ターメリックパウダー 小さじ1/2杯
- ブラックペッパー 小さじ1/4杯
- ガラムマサラ 小さじ1/2杯
- カットトマト缶 200g
- プレーンヨーグルト 100ml
- 塩 小さじ1/2杯
- サラダ油 大さじ2杯
今回ご紹介するのは、カレールーを使わないタイプです。
材料は多いですが、ほとんど一気に混ぜてしまうので計量さえ済めば簡単です。
作り方
- 鶏肉一口大に切って塩コショウを振る
- 玉ねぎはみじん切りにする
- 鍋にサラダ油温め、鶏肉を焼いて火が通ったら取り出す
- 同じ鍋に玉ねぎを入れて炒める
- そこにさらにすりおろしにんにくと生姜を加えて炒める
- パウダースパイス類を加えてよく炒め、カットトマト缶を加えて水分を飛ばすように炒める
- プレーンヨーグルトと塩を加え、鶏肉を戻してかき混ぜながら弱火で20分煮込む
- 味を見ながら塩を加えたら完成
トマトには酸味があるので、しっかり水分と酸味を飛ばしておくとマイルドな味わいになります。
カシア香るアップルパイ
- りんご 3個
- 有塩バター 30g
- グラニュー糖 200g
- レモンの絞り汁 大さじ2杯
- カシアシナモンパウダー 大さじ1杯
- 冷凍パイシート 2と1/2枚
- 溶き卵 1個
カシアシナモンとりんごは相性抜群、ちょっとだけスパイシーな香味と爽やかな甘味がよく合います。
作り方
- りんごの皮を剥いて(皮は取っておく)を小さめに切り、バターを3mm角くらいに切っておく
- 鍋にりんごとグラニュー糖、レモン汁、りんごの皮、シナモンパウダーとバターを加えて混ざったら火にかける
- グツグツ沸いたら弱火に落とし、30分ほどかき混ぜながら煮る
- りんごの皮を取り除き、りんごを別皿に移して煮汁だけをさらに煮詰めてとろみをつける
- 煮汁とりんごをしっかり冷ます
- パイシートを伸ばしてパイ皿に生地を敷き、フォークで穴を開けたら余計な生地を切り落としてリボン状に整形する
- パイ皿にりんごと煮汁を入れ、リボン状の生地を格子に乗せて溶き卵をハケで塗る
- 180度に予熱したオーブンで30焼けば完成
焦げそうになった場合は、アルミホイルを被せて焼けば焦げを防げます。
カシアは冷えが気になる女性にぴったり!ドリンクや料理に取り入れよう
カシアは血行を良くしてくれるので、冷え性の女性にぴったりです。
カシアからドリンクや料理を作るのはやや手間がかかりますが、その分とびっきりの風味と香りがつけられます。
まずは簡単なスパイスティーやチャイなど、ドリンクから試してみてください。
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