カルダモンとクローブの違いなどについて解説
カルダモンとクローブはどちらも料理やスイーツの材料によく使われるスパイスです。
「それぞれの用途や効能を知りたい」という方も多いのではないでしょうか。
今回はカルダモンとクローブの違いについて解説します。
カルダモン、クローブの両方を使用した簡単レシピもいくつか紹介しているので、スパイスに興味がある方はぜひ参考にしてください。
カルダモンとクローブの違い
ここでは、カルダモンとクローブの効果・効能や香りなどの特徴について紹介しています。
それぞれが実際どのように使われているのかについても解説します。
カルダモンとは
カルダモンは昔から生薬として活用されてきたスパイスです。
さやと呼ばれる薄いグリーンの果皮の中には、香味のある黒い種子が入っています。
国内ではカレーの材料に多く使われています。
クローブとは
クローブは、インドネシアやマダガスカルなどの熱帯地域で生産されるスパイスです。
料理だけでなく、スイーツやお酒にも利用されています。
ヨーロッパでは柑橘系のフルーツに、ホールのクローブを刺して作る「フルーツポマンダー」が有名です。
違い①:香り
カルダモンは「スパイスの女王」とも呼ばれ、口に入れると品のある爽やかな香りが広がります。
スーッとした清涼感とエキゾチックな芳香が特徴です。
クローブはというと、しびれるような刺激とバニラのような甘い香りがあります。
香りが強いスパイスなので、使いすぎには注意が必要です。
違い②:用途
カルダモンは肉・魚料理から、紅茶やコーヒーなどのドリンク類まで、幅広く活用できるスパイスです。
カレー粉の材料として用いられる他、スイーツやパンの香りづけにも使われています。
クローブはピリッと来るような刺激があり、ビーフシチューやポトフなどの煮込み料理によく活用されます。
甘い香りもあるため、スイーツやドリンク、フルーツとの相性もぴったりです。
違い③:効果効能
カルダモンには胃腸の調子を整える働きがあります。
すっきりとした香りが吐き気や胃のむかつきを和らげ、消化促進や食欲増進にも効果的です。
クローブには優れた殺菌力や抗酸化作用があり、鎮痛効果も期待できます。
カルダモンとクローブ両方を使ったレシピを4つ紹介
リラックスタイムにぴったりなドリンクから、ランチやディナーにおすすめの料理まで、カルダモンとクローブの両方を使用した簡単レシピを4つ紹介します。
作り方をマスターして、ぜひチャレンジしてみてくださいね。
①マサラチャイ
濃厚でスパイシーなマサラチャイのレシピです。
スパイスの量や種類を調整しながら、自分好みの味に仕上げましょう。
材料
- 紅茶の茶葉 小さじ2杯
- 水 200ml
- 牛乳 200ml
- 生姜スライス 1切れ
- シナモンスティック 1本
- クローブ 5個
- カルダモン 2個
- ハチミツ お好み
2人分の材料です。
寒い時期は生姜の量を増やすことで、身体がポカポカ温まりやすくなります。
紅茶の茶葉は、牛乳に負けやすいダージリン以外を選ぶとよいでしょう。
作り方
- 乳鉢などを使い、カルダモンとクローブを細かく砕く
- シナモンスティックを手で割るようにして砕く
- 鍋に水、茶葉、砕いたスパイス、生姜を入れて火にかける
- 沸騰したら弱火で約3分ほど煮出す
- 牛乳とハチミツを加えてしっかり混ぜる
- 弱火で表面に膜が張らない程度まで温める
- 茶こしでこしながらティーカップやポットに注ぐ
細かく砕いたカルダモンやクローブは皮ごと鍋に入れてください。
6で加熱しすぎると表面に膜が張り、牛乳特有の風味が強く出てしまうので注意しましょう。
ハチミツは多めに入れると甘みが増し、美味しさがアップします。
②スパイスカレー
ホールスパイスから作るスパイスカレーです。
スパイシーなカレーを作ってみたい方はぜひ挑戦してみてください。
材料
- 鶏もも肉 2枚
- 玉ねぎ 1/2個
- クミン(ホール) 小さじ1
- クローブ(ホール) 8個
- カルダモン(ホール) 5粒
- にんにくチューブ 小さじ1
- 生姜チューブ 小さじ1
- サラダ油 大さじ3
- 塩 小さじ1
- バジル 適量
- ローストオニオン 適量
<A>
- レッドペッパー(パウダー) 小さじ1/2
- クミン(パウダー) 小さじ1
- ターメリック(パウダー) 小さじ1
- カットトマト缶詰 1/2缶
- プレーンヨーグルト(無糖) 1/2カップ
4人分の材料です。
鍋は厚手のものを使うとよいでしょう。
作り方
- 鶏もも肉をそれぞれ6つにカットし、塩小さじ1/2をまぶす
- 玉ねぎをみじん切りにする
- 鍋にサラダ油大さじ2杯と鶏もも肉を入れる
- 鶏もも肉の両面に薄い焼き色をつけたら皿に移す
- 鍋に残りのサラダ油、クミン、クローブ、カルダモンを入れて弱火にかける
- 香りが出てきたら玉ねぎ、にんにく、生姜を入れて色がつくまで炒める
- <A>と残りの塩を入れる
- 鶏もも肉を鍋に戻し、弱火で約30分ほど煮込む
- 器にご飯、8、バジル、ローストオニオンを盛りつける
カルダモンはあらかじめ細かく砕いておいてください。
仕上げにガラムマサラを振りかけるのもおすすめです。
③りんごとレモンのスパイスコンポート
炊飯器で簡単に作れるスイーツのレシピです。
りんごのコンポートの甘くてフルーティーな味わいに、スパイスの香りがアクセントになります。
材料
- りんご 1個
- レモンスライス 2~3枚
- シナモン 適量
<A>
- 砂糖 適量
- 水 適量
- カルダモン 適量
- 生姜 適量
- クローブ 適量
- カイエンペッパー 適量
スパイスは好みに合わせて調節してください。
香りをしっかり楽しみたい方はホールスパイスがおすすめです。
作り方
- りんごの皮を剥き、8等分にカットする
- 1のりんご、レモンスライス、<A>を炊飯器に入れる
- 約20分ほど炊く
- 器に盛りつけたら、シナモンを振りかける
ホールスパイスを使用する場合は、炊飯器に入れる前に細かく砕いておきます。
炊飯器で炊いている間は別の作業ができるのもポイントです。
④カルダモンとクローブのスパイス水
カルダモンとクローブを使ったスパイス水の作り方を紹介します。
身体をひんやりクールダウンできるので暑い時期の水分補給にぴったりです。
材料
- 水 1リットル
- カルダモン 適量
- クローブ 適量
作り方
<水に入れるだけのレシピ>
- カルダモンに包丁で切れ目を入れる
- 1とクローブをお茶パックに入れる
- 水を注ぎ、半日ほど置く
<煮出すレシピ>
- 鍋に少量の水、カルダモン、クローブを入れて煮出す
- 1を冷蔵庫に入れて冷やす
- 飲むときに水で割る
水に入れるだけのレシピでのお茶パックは2、3回ほど使いまわし可能です。
爽やかでスパイシーな香りが身体をリフレッシュさせてくれるでしょう。
カルダモン・クローブと相性の良い食材
カルダモンやクローブとの相性が良い食材を紹介します。
料理を作るときの参考にしてみてくださいね。
カルダモンと相性の良い食材
爽やかな香りが特徴のカルダモンは、海老やホタテといった淡白な魚介類との相性が抜群です。
リモネンと呼ばれる柑橘系の成分が入っているので、スイーツや甘いジュース類ともよく合います。
フルーツやドリンク類と合わせると、清涼感のある香りを添えることができます。
クローブと相性の良い食材
クローブは味の濃い料理やソース類、臭みが強い肉と相性の良いスパイスです。
少量使うだけでも料理の味をグッと引き締めてくれます。
ただし香りが強いので、クローブ単体で使用するのは避け、シナモンや黒コショウなどと組み合わせて使いましょう。
どちらも香り付けや臭み消しに使うのがおすすめ
カルダモンとクローブは両方とも肉類の臭み消しとして活用するのがおすすめです。
豚肉やラム肉などの下ごしらえに、カルダモンやクローブのパウダーを振りかけてみてください。
食材の臭みを消すだけでなく、香りづけにも効果的です。
カルダモンとクローブの違いを理解して使い分けてみよう!
カルダモンとクローブの違い、おすすめの簡単レシピを紹介しました。
それぞれの特徴をしっかり理解して、料理やスイーツ、ドリンクに活用してみましょう。
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