カルダモンとは?成分・効能や魅力を紹介
スーパーのスパイス売り場でもよく見かけるカルダモン。
スパイスのひとつとしてカレーやマサラチャイに入れることが多いですが、実は多くの活用方法や効能を持っています。
料理の風味をさらに豊かに、そして健康効能も期待できるカルダモン。その魅力をぜひ知っておきましょう。
カルダモンとは?気になる効能も解説
まずはカルダモンとはなにか、その歴史や健康への影響を解説します。
原産はインド、グアテマラ
カルダモンとは、ショウガ科に属する多年草の種子から作られる香辛料のことです。
1センチほどの果実に種が入っており、そのままでも乾燥して粉末にしても使えます。
なお、現在世界で最も生産しているのはグアテマラですが、インドやマレーシア、タンザニアなどの熱帯で主に栽培されています。
またカルダモンは最古のスパイスとしても有名で、古くからインドではアーユルヴェーダ(インドの伝統医療)に使われ親しまれてきました。
日本へ入ってきたのは明治時代以降で、当時は食欲増進の薬として、現在はカレーの原材料として使われています。
スパイスの女王といわれている
カルダモンは別名「スパイスの女王」とも呼ばれています。
この呼び名がついた背景には、過去に高値で取引されていたことや、爽やかで上品な香りが挙げられます。
現在でも重量当たりの価格はサフラン、バニラに次いで第3位です。
カルダモン独特の香りも高貴な印象があるため、「スパイスの女王」と形容される事が多いです。
健康への効果効能が期待できる
古来から生薬として使われていたカルダモンは、日々の健康にも役立つ成分が豊富です。
ここで、カルダモンが持つ効能をご紹介します。
抗炎症作用
カルダモンには「1,8-シネオール」が豊富に含まれています。
この「1,8-シネオール」は抗炎症作用があるため、痛みや炎症を抑える効果があります。
また爽やかな香りと味があるので、咳止めや副鼻腔炎の治療薬にも含まれている成分です。
消化促進作用がある
カルダモンを精油にした場合、主成分は「テルピニルアセテート」です。
この「テルピニルアセテート」は胃液の過剰分泌を抑え、胆汁分泌を促す作用があります。
ストレスなどによる食欲不振や消化不良でダメージを受けた内蔵をしっかりケア。
体を温める働きもあるので、冷え性や血流改善の改善に役立ちます。
口臭予防効果がある
カルダモンの爽やかな香味は、口臭を打ち消す作用があります。
肉料理やアルコールなど食べた後の匂いが気になるものを摂ったら、カルダモンの種を噛んでみましょう。
爽やかな香味が広がるうえ、上記にあるように消化を助けるので一石二鳥です。
カルダモンの3つの魅力と効能
カルダモンは、独特の味と香り、入手が簡単であることが魅力です。
ここではそれぞれの魅力について解説します。
魅力1.ピリッとした辛さとほろ苦さ
カルダモンを直接噛んでみると、ピリリと舌に刺さる辛さとほろ苦い香味が口の中に広がります。
この香味が、カレーなどの料理を一層深みのある味にしてくれるのが魅力です。
少しの量でも香りが効くので、たくさん料理に入れなくても十二分に香りが楽しめます。
魅力2.香りを嗅ぐと気分転換になる
カルダモンに含まれている香りの成分「1,8-シネオール」と「テルピニルアセテート」には、リラックスする作用があるといわれています。
緊張を解し、疲労を回復するため、気持ちがモヤモヤしていないときなどに嗅ぐだけで気分転換になります。
五感の中でも嗅覚は脳への距離が近く、ダイレクトに働きかけるので即効性があるのが特徴です。
今すぐ気分を良くしたい時に、カルダモンの香りが役に立ちます。
魅力3.さまざまな場所で入手できる
カルダモンは「スパイスの女王」とも呼ばれるほど知名度のあるスパイス。
そのため、スパイス専門店に行かなくても、規模が大きいスーパーや輸入食品を扱っているショップで入手できます。
カレールーや薬味チューブがコーナーに置いてあることが多いですが、見つからない場合は通販がおすすめです。
カルダモンの果実そのままを乾燥させたものから手軽な粉末まで、幅広い種類のカルダモンが見つかります。
カルダモンの効能を発揮!おすすめの使い方4選
ここではカルダモンの主な使い方をご紹介します。
よく知られているのはカレーやチャイですが、意外にも香水に使われていることが多いカルダモン。
その魅力を存分に生かした使い方を知って、レパートリーを増やしましょう。
使い方1.カレーのスパイス
最もポピュラーなカルダモンの使い方はカレーです。
カレー自体に入れる方法もありますが、ライスに混ぜて使うのもおすすめ。
仕上げに粉末状のカルダモンをふりかけて、より香りを楽しむ方法もあります。
通常のインドカレーはもちろん、スリランカカレーやタイカレーなど色々なカレーでカルダモンは大活躍します。
他のスパイスの香りを引き立て、より風味が強い美味しいカレーにしてくれます。
カレーにカルダモンを使う時の注意点は、他のスパイスと一緒に先に油で炒めておくことです。
油で炒めることで香りが引き立ち、より味わい深いカレーに仕上がります。
使い方2.パン生地に練りこむ
自宅でパンを作れる方なら、カルダモンが入ったパン作りに挑戦してみましょう。
カルダモンパンはスウェーデンやフィンランドでよく食べられており、コーヒーや紅茶と頂くのが一般的です。
パンだけでなく、クッキーやビスケットにカルダモンを練り込んでも美味しいです。
カルダモンをパン生地に練り込むと、焼いている最中や噛んだ時に広がる爽やかな香味が格別!
パウダー状のカルダモンを小麦粉やイーストに混ぜるだけで、香り高いパンができあがります。
焼き上がったパンにバターやシロップをかけても、風味を邪魔せず風味が引き立ちます。
粉類250gに対して小さじ1と1/2程度を混ぜましょう。
使い方3.チャイに入れる
カルダモンの香りとピリリとした辛味が効いたチャイは、リラックスタイムにぴったりです。
カルダモンと一緒にシナモンスティック、クローブを使って香り高いチャイを楽しめます。
作り方はスパイスを煮出して茶葉を蒸らし、牛乳を加えるだけです。
手間は多いですが作り方は簡単なので、本格的なチャイにチャレンジしてみましょう。
- シナモンスティックは半分に折り、カルダモン(ホール)は種を除いておく
- シナモンスティックとカルダモン、クローブを色が出るまで水で煮出す
- 火を止めたら茶葉を入れ、蓋をして3分蒸らす
- 牛乳、砂糖を加えて中火にかけ、沸騰直前で火から下ろす
- 茶葉やスパイスを濾したらできあがり
使い方4.香水として使う
カルダモンはスパイスとして料理に使われるイメージが強いですが、実は香水のトップノート(香水をつけて1時間までに感じる香り)にも多く使われています。
カルダモンは香水をつけた瞬間に爽やかかつ強烈な印象を残すので、ユニセックスやメンズ香水に豊富です。
やや人を選ぶ香りですが、つけて1時間ほどは自分だけで楽しんだり、印象つける香りが好きな人におすすめです。
カルダモンの効能で毎日を健やかに過ごそう!
カルダモン一つで、料理やドリンク、香水などバラエティ豊かなバリエーションを楽しめます。
カルダモン自体の香りは強めですが、他のスパイスと合わせるとより豊かな香味になったりと組み合わせも自在。
体に嬉しい効果もあるので、適度にカルダモンを取り入れて健やかな毎日を送りましょう。
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