カフェイン(のない)レス飲み物の2つの選び方
眠気覚ましや疲労回復、やる気をアップさせるカフェインは、適度に摂取すると効果的ですが、過剰摂取は心配です。
カフェインをとりすぎて「カフェイン中毒」になると、めまいや吐き気、嘔吐を起こし体内では低カリウム血症や高血糖、不整脈などの症状が起こります。
1日のカフェイン最大摂取量は400mg以下、一度に摂取するのは200mgとなっています。
とりすぎないためにもカフェインレス、カフェインのない飲み物がおすすめですが、「カフェインレス」「ノンカフェイン」「デカフェ」とあるため、違いがわかりずらいでしょう。
「カフェインレス」「ノンカフェイン」「デカフェ」の違いを解説します。
選び方①:カフェインが一切含まれていない「ノンカフェイン」
「ノンカフェイン」として売られている飲み物にカフェインは一切含まれていません。
カフェインを一切摂取したくないかたは「ノンカフェイン」を選びましょう。
また、ノンカフェインの飲み物の中でも糖分や塩分を含んでいないものは、水分を補給するのにもおすすめです。
選び方②:微量のカフェインが含まれる「カフェインレス」
「カフェインレス」として売られている飲み物には微量のカフェインが含まれています。
日本では90%以上のカフェインを除去したものが「カフェインレス」と表示されます。
近年カフェインレスコーヒーで97%のカフェインを除去したものも販売されていますが、ノンカフェインのように一切含まれていないわけではありません。
さらに「デカフェ」と表記されている飲み物も販売されています。
「デカフェ」とは、本来はカフェインを含んでいる飲み物からカフェインをとりのぞいたもの、カフェインを添加しているものへそれ以上のカフェインを添加しないものです。
カフェインを100%取りのぞけないため「デカフェ」にもカフェインが多少含まれています。
「カフェインレス」と「デカフェ」はほぼ同じです。
カフェインが含まれていますが微量なので、カフェインが苦手なかたにもおすすめです。
カフェイン(のない)レス飲み物のおすすめ4選
カフェイン(のない)レス飲み物のおすすめを4選ご紹介します。
①お茶
緑茶にカフェインは含まれていますが、お茶の中にもカフェインのない飲み物があります。
夏にぴったりな「麦茶」はノンカフェインでタンニンも含まれていないため、渋みがなく飲みやすいでしょう。
5大栄養素のミネラルも豊富でアルキルピラジンという成分は、血流を改善させる効果があります。
「ハト麦茶」には肌トラブルに作用する「ヨクイニン」が含まれていますし、「甜茶」にはアトピー性皮膚炎や花粉症に作用する「甜茶ポリフェノール」という成分が含まれています。
美容と健康には「ルチン」という抗菌作用成分が含まれる「そば茶」がおすすめですし、食物繊維が豊富な「ごぼう茶」が役立つでしょう。
デトックス効果が高いのが「ドクダミ茶」や「あずき茶」「黒豆茶」です。
血行促進効果やむくみの改善、利尿効果に加え「あずき茶」「黒豆茶」には冷え性緩和の効果も期待できます。
リラックスしたいかたには「コーン茶」がおすすめです。
ふんわりした甘味と香ばしさでリラックスできるでしょう。
②コーヒー
コーヒーはカフェインレスのものがおすすめです。
コーヒーにこだわりのあるかたは、産地や焙煎度合いからカフェインレスのものを選びましょう。
例えば、苦みと酸味のバランスが良いのが「ブラジル」や「ブルーマウンテン」の産地である中南米、すっきりとした飲み口で華やかな酸味を感じる「モカ」や「キリマンジャロ」の産地であるアフリカ、ミルクや砂糖を入れてもしっかりとした味がするインドネシアなどがおすすめです。
産地以外に焙煎度合いでも味わいは異なります。
浅炒りだとフルーティーな酸味で苦みが少なく、コーヒーを薄めて飲むかたにおすすめです。
よくわからないなというかたには中炒りを選びましょう。
口当たりがよくほどよいコクも感じます。
一番焙煎度合いが深いのが深煎りです。
深煎りは苦みが強くしっかりとした味わいで、砂糖やミルクをいれるかたに向いています。
③紅茶
カフェインレスの紅茶には自宅で手軽に楽しめるティーバックタイプ、外出先でも便利なペットボトルタイプがあります。
カフェインレスの紅茶は、まろやかで穏やかな優しい風味で飲みやすいのが特徴です。
カフェインレスやノンカフェイン、デカフェなど様々なタイプがあり、お好きな茶葉も見つかるでしょう。
カフェインレスのものだけが販売されているわけではないため、カフェインが気になるかたは、商品の表示を確認してください。
④ハーブティー
カフェインが一切含まれていないノンカフェインのハーブティーは、花やフルーツ、ハーブなどを使用しているため様々な効果・効能が期待できます。
例えば、ハイビスカスティーには心臓の健康に効果がありますし、セージティーには更年期障害や糖尿病の改善に期待されています。
ローズヒップティーにはビタミンCやポリフェノールが多く含まれていますし、寝つきのよくないかたには、アピゲニンが豊富なカモミールティーがおすすめです。
カフェイン(のない)レスの飲み物は妊婦が飲んでも大丈夫?
妊婦がカフェインを摂取すると胎児の成長に影響したり流産したりするといわれています。
カフェイン(のない)レスの飲み物だと妊婦が飲んでも大丈夫なのかを解説します。
日本では妊婦のカフェイン摂取量に制限はない
日本では妊婦のカフェイン摂取量に制限はありません。
ただし、海外だと影響を及ぼさない最大摂取量が決まっています。
下記の表を参考にしてください。
最大摂取量 | |
世界保健機関(WHO) | 300mg/日 |
アメリカ産科婦人科学会(ACOG) | 200mg/日 |
欧州食品安全機関(EFSA) | 200mg/日 |
カナダ保健省 | 300mg/日 |
妊婦もカフェインレスの飲み物を飲める
妊娠したらお酒はもちろんNGですが、コーヒーも飲めないとなるとストレスになります。
日本ではコクや香りがしっかりとした通常のコーヒーと変わらない、カフェインレスのインスタント、ドリップなどが販売されています。
カフェインレスなのでカフェインがゼロではありませんが、適度に飲むのであれば大丈夫でしょう。
商品のカフェイン含有量を調べて飲みすぎには注意してください。
カフェイン(のない)レスを飲みすぎるとどうなる?
カフェインの少ないカフェインレスの飲み物を飲み過ぎるとどうなるのでしょう。
そのリスクについて解説します。
貧血のリスク
カフェインレスの飲みものであっても「タンニン」が含まれている場合があります。
麦茶はハーブティーには含まれていませんが、コーヒーや紅茶にはカフェインレスでも含まれています。
タンニンは鉄分の吸収を妨げますので、鉄とタンパク質からできているヘモグロビンが生成されなくなり十分な酸素が体内に運ばれません。
酸素が運ばれないと貧血を起こします。
ただし、一度吸収された鉄分までタンニンがとることはありません。
そのため、食後にタンニンが入ったカフェインレスの飲み物を多量にとるのは注意しましょう。
また、深煎り焙煎だとタンニンの量が減るのでカフェインレスでも深煎り焙煎がおすすめです。
低血糖のリスク
カフェインレスのコーヒーにもクロロゲン酸が含まれています。
クロロゲン酸はポリフェノールの一種ですが血糖値を下げる働きをします。
血糖が下がると低血糖になり震えや動悸、めまいや頭痛を起こす可能性があります。
クロロゲン酸には抗酸化作用や整腸作用もあるのですが、血糖値が低く、下がりやすいかたは飲みすぎに注意が必要です。
消化器官に負担がかかる
カフェインレスのコーヒーに含まれるクロロゲン酸は、整腸効果や胃を活性化させます。
空腹時やあまり飲み過ぎると消化器官に負担がかかるでしょう。
また、ポリフェノールの一種であるクロロゲン酸は、胎児の動脈管早期収縮をもたらす場合があります。
妊婦は摂取量に注意してください。
カフェイン(のない)レスは好みの飲み物を選ぼう
カフェインのないノンカフェインや少ないカフェインレスの飲み物は自律神経を整えたり肌荒れトラブル改善も期待できます。
もちろん飲みすぎるとリスクはありますが、適量であれば健康や精神面でも効果的なので好みの飲み物を選んでください。
適量の目安は、カフェインが多少含まれているカフェインレスの場合一日に10杯まで、妊婦は4~5杯までがよいでしょう。
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