クミンシードの効果効能やメリット・デメリットを解説!
クミンシードは豊かな風味と独特の香りをプラスしてくれる、世界中で愛されているスパイスです。
しかし、料理の味わいを豊かにするだけでなく、健康効果についても近年注目を集めています。
今回はクミンシードの効果効能について、6つご紹介します。
クミンシードとは?
クミンと言えば、ニンニクや玉ねぎに似た芳醇な香りが魅力です。
まずは世界でペッパーに次いで使われているスパイス、クミンシードについて基本情報を解説します。
料理に幅広く使われるスパイス
- セリ科クミン属の一年生草本
- 日本では「ウマゼリ」
- 美容や薬用にも使われる
クミンとはセリ科クミン属の一年生草本で、日本では「ウマゼリ」、フランスでは「キュマン」と呼ばれています。
世界中の料理に使われている万能スパイスで、日本ではガラムマサラに入っていることで有名です。
紀元前16世紀の古代エジプトの医学書にもクミンについての表記があり、現代でも食用以外に薬用や美容にも使われています。
クミンシードとクミンパウダーの違い
クミンは大きく分けて2種類、クミンシードとクミンパウダーがあります。
スーパーや海外の食品が売っているショップでもこの2つが並んでいることが多いです。
どちらも同じクミンですが、見た目や特徴に違いがあります。
クミンシードはクミンの種子
クミンシードはクミンの種子を乾燥させたもののことで、長さ5mmほどの細長い形状が特徴です。
クミンシードはそのままでは香りが弱いですが、油でじっくりと炒めることで香りを引き出して使います。
香りを引き出したら野菜や肉を加えて炒め物にしたり、材料と水を加えて煮込み料理にするのが一般的です。
種子そのものなの長時間煮込んでも香りが消えにくく、むしろ野菜や肉と一緒に調理することでお互いの風味を引き立て合います。
クミンパウダーは粉末状にしたもの
クミンパウダーは、クミンシードを粉砕してパウダー状にしたものです。
さらさらとした質感で、料理の途中や仕上げにパパッと振りかけて使います。
手軽に振りかけるだけで香りづけができるのが便利な反面、香りがすぐ飛んでしまうのが難点です。
炒め物や煮込み料理でじっくりクミンの香りをつけたいならシード、仕上げにサッと香りづけできる手軽さを求めるならパウダーがおすすめです。
クミンシードの効果効能6選
クミンシードは古くから薬用として使われるほど、その効果効能の幅広さが知られています。
ここではクミンシードの代表的な効果効能を6つご紹介します。
1.消化を促進する効果
- クミンアルデヒドが消化を促進
- 消化酵素の働きを活性化
- ガスの排出も促進
クミンシードの効果効能でよく知られているのが、消化促進作用です。
クミンシードに含まれる香り成分クミンアルデヒドは、胃腸を刺激して消化酵素の働きを活性化してくれます。
また、胃腸内にあるガスの排出を促してくれます。
胃腸が重たく感じるときは、クミンの香りを嗅いでみてください。
2.ダイエット効果
- 植物ステロールが豊富
- コレステロールの吸収を抑える
- 脂肪燃焼効果があるとの研究結果あり
クミンシードには、植物ステロールと呼ばれるコレステロールと似た構造の成分が豊富に含まれています。
この植物ステロールは、コレステロールの吸収を抑える働きがあります。
悪玉コレステロールの数値を抑えることで中性脂肪が減るため、肥満防止に繋がります。
また、クミンを摂るグループと摂らないグループに分け、厳密な食事管理の元でクミンの脂肪燃焼効果を調べた研究もあります。
その結果、クミンを摂るグループの方が約3倍体脂肪減少効果がありました。
3.高血圧を予防
- 塩分の摂りすぎを防ぐ
- 塩分では味わえない風味が加わる
高血圧の主な原因は、塩分の摂りすぎです。
塩分を抑えた減塩料理はどうしても味気なさを感じるときに、クミンの豊かな香りが役立ちます。
クミンを入れることで塩分だけでは出せない風味や香りが加わり、塩分が低くても満足度の高い献立ができあがります。
クミンの成分が直接血圧に働きかけるわけではないですが、減塩を気にしているときには便利な方法です。
4.抗酸化作用
- ファイトケミカルが活性酸素を除去
- ポリフェノールやテルペンが豊富
- ビタミンCやEも含有
活性酸素によって起こる体の酸化は、肌の老化やストレス増加など様々な悪影響を及ぼします。
この活性酸素を除去してくれるのが、ファイトケミカルと呼ばれる植物の渋みや苦み成分です。
クミンにもファイトケミカルが多く含まれており、ポリフェノールやテルペンなどが活性酸素に働きかけます。
また、クミンはビタミンCやEも豊富、これらのビタミンも抗酸化作用があります。
抗酸化作用は抜け毛など髪の悩みにも効果を発揮するので、美容全般にも効果的なんです。
5.免疫力のアップ
- 免疫力を上げるビタミン豊富
- 免疫力アップにはとくにビタミンAが効果的
クミンシードにはビタミンやミネラルも豊富に含まれています。
とくに粘膜の働きを助けてウイルスなど異物の侵入を防ぐビタミンAは、免疫力アップに効果的です。
また、抗酸化作用も免疫力アップに貢献してくれます。
活性酸素は適量であればウイルスやガン細胞を攻撃してくれますが、過剰に多いと健康的な細胞も攻撃しかねません。
そのため、活性酸素を適度に減らしてくれる抗酸化作用は免疫力アップに効果的なのです。
6.美肌効果
- 美容効果のあるビタミンCが豊富
- 肌の老化の原因糖化を防ぐ研究あり
クミンには、コラーゲンの合成を促進してハリのある肌にするビタミンCが豊富です。
さらにクミンは、体内の余った糖分とタンパク質が結びつき、老化現象を引き起こすAGEにも効果を発揮します。
糖分とたんぱくしつが結びつく現象は糖化と呼ばれ、肌の乾燥やシワなど老化現象の原因になります。
クミンシードはこの糖化現象を防ぎ、若々しい肌を保つ効果があることがわかっています。
クミンシードの1日の摂取量は?
- 毎日少しずつ食べる方が◎
- 小さじ1杯程度が目安
クミンシードは一度にたくさん摂るよりも、毎日少しずつ摂って栄養素を補給する方が効果的です。
また、クミンは摂りすぎると体臭がクミンの匂いになってしまうなどの悪影響もあります。
クミンは1日小さじ1杯程度を目安に摂りましょう。
クミンを摂るメリットとデメリットについては、次の見出しで解説します。
クミンシードのメリット・デメリット
メリット | デメリット |
・レシピの幅が広がる ・ビタミンなどの栄養素が豊富 | ・セリ科のアレルギーに注意 ・妊娠中の方は注意 |
クミンシードは幅広い効果効能がありますが、一方でデメリットもあります。
両方を理解したうえで、クミンシードを摂取しましょう。
クミンシードのメリット
クミンシードには、幅広い効果効能がある以外にもレシピが広がったりバリエーション豊かな食卓にできるメリットがあります。
レシピの幅が広がる
クミンはパウダーよりもシードの方が幅広いレシピに使えます。
また、クミンシードは料理の味わいに複雑な深みを与えるので、ヴィーガンレシピにもよく使われています。
煮物や汁物など、和食にプラスすると、一気にエスニック風になって飽きにくくなるのもおすすめポイントです。
ビタミンなどの栄養素が豊富
クミンシードの大きな魅力のひとつが、栄養素の豊富さです。
ビタミンAやビタミンB類、C、のほか、ナイアシンな葉酸など幅広い栄養素を摂ることができます。
クミンシードのデメリット
栄養価が高いクミンシードですが、一方でその刺激の強さやアレルギーには注意が必要です。
セリ科のアレルギーに注意
クミンシードはセリ科の植物なので、セリ科の野菜(にんじんやパセリなど)でアレルギーが出た経験がある人は注意が必要です。
副作用が出てしまうと、かゆみや蕁麻疹、酷い場合はアナフィラキシーショックに陥る場合があります。
妊娠中の方は注意
クミンシードは、胃腸の働きを促進する反面、刺激も強いスパイスです。
刺激の強さによって腹痛や下痢を引き起こしてしまうと、子宮収縮が起きたり薬を制限される可能性があります。
食べてはいけないというわけではありませんが、食べすぎには十分注意しましょう。
クミンシードの効果効能を健康に取り入れよう!
クミンシードには幅広い効果効能があり、適量を摂取すればよりヘルシーな食生活を送れます。
カレーだけではなく、いつもの料理に加えるだけでエスニックな雰囲気をプラスできるのも魅力的です。
しかしクミンに対する反応は個人差があるため、摂り過ぎには十分に注意しましょう。
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