コリアンダーシードの効果や効能を解説!おすすめレシピも紹介

コリアンダーシードは、料理の風味づけはもちろん効果効能も多い優秀なスパイスのひとつです。
東洋から西洋まで世界中の料理で使われており、その独特な味と香りは味わいを深めてくれます。
また、古来から薬膳目的で使われてきた経緯もあり、その効果効能も知られています。
今回はコリアンダーシードの効果効能や、コリアンダーシードを使った簡単なレシピをご紹介します。
コリアンダーシードとはどんなスパイス?

コリアンダーシードとはどんなスパイス?
- セリ科コエンドロ属の一年草コリアンダーの果実
- パクチーやシャンツァイなどの呼び名がある
- カレーには欠かせない
コリアンダーシードとは、セリ科コエンドロ属の一年草であるコリアンダーの種子(植物学では果実)のことです。
コリアンダーはコエンドロ、パクチー、シャンツァイなどの呼び名があり、日本では葉が東南アジア系のエスニック料理でよく使われています。
カレーやスープなどの煮込み料理には欠かせないスパイスのひとつで、香りは葉と比べたら強くありません。
そのため、コリアンダーの葉が苦手な人でも、シードなら食べられるという人も多くいます。
コリアンダーシードはそのままでも食べられますが、一振りで香りがつけられるパウダーでもよく使われています。
コリアンダーシードの効果効能3選
コリアンダーシードには体を健やかに保つ成分が多いですが、その中でもとくに効果効能が知られているのが以下の3つです。
それぞれ効果効能の内容や、効き目のある成分を見てみましょう。
健胃・整腸作用
健胃・整腸作用
- 精油成分が複合的に働く
- 胃腸にかかるストレスを改善
- 胃腸の働きを促す
コリアンダーシードには、リナロールやピネン、テルピネンなど様々な成分が含まれています。
リナロールは鎮静作用、ピネンは抗炎症作用、テルピネンは抗ウイルス作用などがあり、これらが複合的に作用し合います。
その結果、胃のストレスを軽減して胃痛を改善する効果へと繋がります。
また、胃腸の働きを良くするため、腸の蠕動運動も活発化します。
それによって便秘や解消、腸内ガスを排出する駆風作用が働きます。
痛みを緩和する
痛みを緩和する
- 歴史的にも痛みを抑えるのに使われてきた
- リナロールやピネンが炎症の痛みを抑える
- シネオールが片頭痛時の血管拡張を抑える
コリアンダーシードは、関節炎やリウマチの痛みを抑えるのに使われてきた歴史があります。
コリアンダーシードに含まれるリナロールの鎮静作用やピネンの抗炎症作用によって、炎症の痛みを抑えてくれます。
また、コリアンダーシードに含まれるシネオールは、血管の拡張を抑える働きがあります。
そのため、血管拡張によって神経が圧迫して起こる片頭痛の痛みを抑えるのに効果的です。
アンチエイジング
アンチエイジング
- 老化を食い止める成分が多い
- 抗酸化作用がある
- デトックス作用も期待できる
コリアンダーシードには、抗酸化作用の強いファイトケミカルや血流を改善する成分が多数含まれています。
抗酸化作用は老化の原因となる活性酸素を除去する作用のことです。
この抗酸化作用は美容にも効果的で、シミやシワ、たるみを予防してくれます。
また、コリアンダーシードは体内に残っている有害金属を排泄する作用もあると言われています。
整腸作用によって腸内環境が改善するので、体内の毒素を排泄するデトックス作用も期待できます。
コリアンダーシードの使い方4選
日本ではあまり馴染みがありませんが、アジアからヨーロッパまで広い地域でコリアンダーシードは親しまれています。
ここではコリアンダーシードが使われている料理や、おすすめの使い方を4つご紹介します。
カレーなどの煮込み料理

コリアンダーシードの使い方で最もメジャーなのは、カレーやスープなどの煮込み料理でしょう。
コリアンダーシードは甘くて爽やかな香りと少しだけ刺激があるので、肉や魚などのタンパク質とも相性が良いです。
また、カレー粉の材料のひとつでもあります。
コリアンダーシードそのものを煮込んでも良いし、仕上げに振りかけて香りを楽しむのもおすすめです。
スパイスティー

コリアンダーシードを手軽に取りたいなら、水で煮出してスパイスティーとして飲むのがイチオシです。
コリアンダーシードは外側が柔らかいので潰す必要もなく、水で煮出すだけでも十分に香りを引き出せます。
柑橘系の香りは他のハーブとも相性が良いので、お好きなハーブを合わせてブレンドティーにするのも良いでしょう。
和食

コリアンダーシードは葉と違ってクセが少なく、香りが穏やかなので醤油とも意外と相性が良いんです。
筑前煮や肉じゃが、五目煮込みなどの和食と合わせると、爽やかな風味が合わさっていつもとは違う美味しさを楽しめます。
唐揚げや天ぷらの衣に使うのもおすすめです。
スイーツ

コリアンダーシードの穏やかな香りは、スイーツの甘さを引き立てます。
コリアンダーシード自体の香りに甘さがあるので、スイーツの甘みを邪魔することなく風味をつけてくれます。
スイーツに使うときは、パウダーの方が便利です。
生地に練り込んだり、牛乳に煮出して香りを移したりといろんな使い方があります。
コリアンダーシードを使ったおすすめレシピ3選
それでは、実際にコリアンダーシードを使ったレシピを見てみましょう!
今回は、エスニック料理以外のものからセレクトしました。
コリアンダー風味の鶏つくね

- 鶏ひき肉 150g
- 卵 1個
- 長ねぎ 1/5本ほど
- しょうがすりおろし 1/2かけぶん
- 酒 大さじ1/2
- 塩 少々
- 片栗粉 大さじ1
- 醤油 小さじ1
- コリアンダーシードパウダー 小さじ1/2
- みりん 小さじ2
- サラダ油 大さじ1
コリアンダーシードは、パウダー状のものだとひき肉料理に使いやすいです。
やや控えめな味付けですが、コリアンダーシードの香りがあると塩分を控えて作れます。
こちらはおよそ2人ぶんの材料です。
作り方
- 長ねぎをみじん切りにし、しょうがはすりおろす
- ボウルに鶏ひき肉、卵、①、酒、塩、片栗粉をよく混ぜて5~6個ほどボール状にする
- フライパンにサラダ油をひいて火にかけ、つくねを中火で両面よく焼く
- 一旦つくねを取り出したら同じフライパンに醤油、コリアンダーシード、みりんを入れる
- 調味料が沸騰したらつくねを再度入れ、味を絡めて完成
しょうがはすりおろしチューブを使うと簡単です。
つくねは粘りが出るまで混ぜ、焼いている最中に崩れないようにしましょう。
コリアンダーシードのブレンドティー

- コリアンダーシード 大さじ1
- スターアニス 2粒
- ドライカモミール ティースプーン1杯
- 水 400ml
コリアンダーシードは葉と比べてクセが少なく、柑橘系の爽やかな香りがあるのでいろんなハーブやスパイスと好相性です。
今回は甘い香りを持つスターアニスとカモミールを合わせたブレンティーを紹介します。
冷たくして飲みたい人は、一晩水出しにするのもおすすめです。
作り方
- 水にコリアンダーシード、スターアニスを入れ、沸騰させて5分ほど煮出す
- 火を止めてカモミールの葉を入れ、3分ほど待って茶こしで濾したら完成
スパイスは水でしっかり煮出し、ハーブはお湯でゆっくり抽出させるのがポイントです。
香りを引き出しつつ、渋みを抑えたハーブティーにできます。
コリアンダーシードのクッキー

- バター 100g
- 砂糖 70g
- 卵 1個
- 小麦粉 150g
- コリアンダーシードパウダー 大さじ1
コリアンダーの爽やかな香りは、スイーツとも合わせやすいです。
こちらはだいたいクッキー30枚ぶんの分量です。
甘さがやや控えめなので、好みでジャムを載せても美味しく食べられます。
作り方
- バターは常温にし、ボウルでクリーム状になるまでよく練る
- 砂糖を2~3回にわけて入れ、白っぽくなるまで混ぜる
- 溶いた卵を少しずつ入れ、よく混ぜたら振るった小麦粉とコリアンダーシードパウダーを加える
- 木べらでしっかり混ぜ、棒状にしてラップに包んだら冷凍庫で30分ほど寝かせる
- クッキー生地を5mmくらいの厚さに切る、180度のオーブンで様子を見ながら15分焼いて完成
コリアンダーシードパウダーを入れている以外は、普通のクッキーと同じ作り方です。
クッキー生地は一度寝かせることでバターが固まり、切りやすくなります。
コリアンダーシードは意外と使える!色々な料理に使ってみよう
コリアンダーシードは葉の部分と違ってクセが少なく、香りも穏やかなので意外といろいろな料理に使えます。
和食にも使えるので、いつもの料理に付け足すだけでもOKです。
ホール状のコリアンダーシードが難しいと感じるなら、パウダーから手軽に取り入れてみてください。
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