紅茶に含まれるカフェイン量や1日の適量などについて解説
カフェインは眠気覚ましや鎮痛・疲労回復効果がありますが、摂取しすぎると身体にさまざまな影響を与えます。
多くの飲み物や食べ物に含まれていますが、今回は紅茶に含まれているカフェイン量や1日の摂取量、飲み過ぎたさいに起こる身体への悪影響などを解説します。
妊娠中や授乳中の方、紅茶好きな方は参考にしてください。
紅茶のカフェインはどれくらい?コーヒーや緑茶と比較
カフェインはコーヒー・紅茶、緑茶などに含まれています。
下記の表はそれら飲み物に含まれているカフェイン量です。
カフェイン量(100mlあたり) | |
コーヒー | 60mg |
緑茶(せん茶) | 20mg (茶10gを90度の湯430mlで1分抽出) |
紅茶 | 30mg (茶5gを熱湯360mlで1.5~4分抽出) |
コーヒーのカフェイン量
カフェインといえばコーヒーがよく話題になります。
レギュラーコーヒーに含まれているカフェイン量はおよそ60mgです。
コーヒーはとても種類が多くそれぞれでカフェイン量が違います。
特に多いのが「エスプレッソ」で100mlあたりのカフェイン量はおよそ280mgとなります。
ただしエスプレッソは1杯が30ml程度なので80mg程度のカフェイン量となるでしょう。
また、インスタントコーヒーを2g、140ml程度で淹れた場合は57mgほどのカフェイン量になります。
緑茶のカフェイン量
お茶もまた種類が多く、また、浸出方法でもカフェイン含有量が違います。
特に多いのが10gの茶葉を60℃のお湯60mlで2.5分浸出した玉露だと、160mgのカフェイン量です。
ほうじ茶やウーロン茶の場合だと、茶葉15g、90℃のお湯650mlで2分30秒浸出すると、カフェイン量は100ml中20mgとなります。
玄米茶は15gの茶葉を90℃のお湯650mlで30秒浸出すると、100ml中10mgのカフェイン量になり緑茶の中でも少ないでしょう。
また、麦茶や黒豆茶といった茶葉を使用していないお茶には、カフェインが含まれていません。
紅茶のカフェイン量
紅茶のカフェイン量は100ml中30mg程度と、レギュラーコーヒーと比べると約半分です。
緑茶に比べると多いのですが、紅茶には「タンニン」「テアニン」が含まれています。
これらの成分には、カフェインの働きを抑制するともいわれています。
紅茶の適量は?妊娠中や授乳中の場合には注意が必要
紅茶にはさまざまな成分が含まれていて身体に良い効果も期待できますが、飲みすぎには注意が必要です。
1日に5杯程度が目安
紅茶には100ml中30mgのカフェインが含まれています。
カフェインの摂取量は体重×3mgといわれていますが、国際的には1日の最大摂取量が定められています。
健康な成人の場合だと1日の最大摂取量は400mgです。
カフェインは紅茶やコーヒーだけでなく、よく口にするお茶はもちろんチョコレートやガムなどにも含まれています。
カフェインが含まれている食べ物や飲み物を、紅茶以外に口にする方はプラスする必要があります。
それらを踏まえると「紅茶」は1日に5杯程度を目安にするのが良いでしょう。
カフェインの影響は個人差が大きい
カフェインを過剰摂取するとさまざまな健康被害がおこる可能性が高いです。
ただしカフェインが身体に与える影響は個人差があります。
「安全である」とされているカフェイン量は、健康な成人で1日体重×5.7mg、一回になると体重×3gです。
また、子供から青年の場合は1日に体重×3mgと、健康な成人の1回分が1日分と同じになります。
個人差はありますが1日に摂取するカフェイン量の目安としてください。
妊娠中や授乳中の場合は控えめがおすすめ
妊娠中や授乳中の場合は胎児や子供に影響を与えるためカフェインの摂取量は控えるのが良いでしょう。
妊婦や授乳している方が安全であるとされているカフェイン摂取量は、1日に200mgまでです。
コーヒーやお茶も飲む場合は紅茶の摂取量に注意しましょう。
ただし、妊娠中や乳幼児の育児ではストレスも厳禁です。
コーヒーや紅茶を我慢することでストレスとなるとまた別の影響が出てきます。
そのような場合は、ノンカフェインのコーヒーやお茶、ハーブティーなどを楽しむとカフェインを気にすることがありません。
無理せず穏やかに過ごせるように工夫してください。
紅茶の飲み過ぎによる悪影響4つ
カフェインは一日の摂取量が定められています。
紅茶が好きで1日に2~3杯程度飲むのであれば過剰に気にする必要はありませんが、あまりに大量に飲み過ぎると健康に被害がでます。
紅茶には身体によい影響を与える成分も豊富ですが、やはり悪影響を与える成分も入っています。
紅茶を飲みすぎることで起きる悪影響を解説しますので参考にしてください。
①貧血
ワインに多く含まれているタンニンはお茶やコーヒー、紅茶にも含まれています。
タンニンは苦みを感じる成分で大まかに言えばカテキンと同じポリフェノールの一種です。
タンニンには抗酸化・抗菌作用や消臭、肥満防止にも効果がありますが、反面、鉄分と結合する性質があるため身体が鉄分を吸収するのを妨げます。
身体が鉄分を吸収することができないと「貧血」になる可能性が高いです。
特に女性で生理中の場合は鉄分が不足しがちなので注意してください。
また、空腹時にも注意が必要です。
紅茶を飲む場合は、何かの食べ物と一緒に飲むか貧血になりやすい空腹時は避けましょう。
鉄分はビタミンCと摂取すると吸収されやすいです。
食後は苦いお茶や紅茶ではなく、果物などをとると効果的です。
②下痢や腹痛
紅茶やお茶・コーヒーに含まれるタンニンは鉄分の吸収を妨げますが、タンニンは腸を刺激したり水分の吸収を妨げたりする場合があります。
そうなると下痢を引き起こす可能性が高いでしょう。
また、お茶類に含まれるカフェインは胃酸の分泌を活発化させる働きもします。
紅茶を飲み過ぎてしまうと胃酸が多く分泌され胃や腹痛を起こすこともあります。
③寝付きが悪くなる
カフェインには脳内の眠気物質「アデノシン」の働きを阻害します。
そのため、カフェインを摂取すると眠気覚ましに効果的です。
眠気覚ましに効果的だということは、眠る前に摂取すると寝つきが悪くなるでしょう。
カフェインの影響には個人差があるのですが、カフェインが吸収されて血液中に含まれるのが、摂取後おおよそ30分~2時間といわれています。
また、カフェインの効果が半分になるのには2~8時間と個人により幅があります。
カフェインには利用作用も含まれています。
尿意で目覚めないためにも眠る2時間前から紅茶を飲むのは控えたほうが良いでしょう。
④骨や歯がもろくなってしまう可能性がある
紅茶の飲みすぎで骨や歯がもろくなる可能性ですが、これはティーバックの紅茶を大量に飲んだ場合です。
販売されているティーバックの紅茶でも特に廉価のものは、古い茶葉が使用されていることが多く、そういった製品を1日に1リットル前後飲むと体内にフッ化物が6mg摂取されると研究で報告されています。
フッ化物は一日の上限が3~4mgとされており、摂取量が多いと骨や歯がもろくなったり、筋肉に力が入らなかったりと健康上に問題が出てきます。
フッ化物は長期間にわたり過剰に摂取した場合に影響を与えますが、心配な方はできるだけ高品質の茶葉が使用されている紅茶を選びましょう。
飲み過ぎに注意しつつ紅茶を楽しもう!
紅茶のカフェイン量や飲みすぎによる身体への悪影響を解説しました。
特にカフェインの摂取量は1日の最大が定められています。
紅茶だけでなく緑茶や紅茶・エナジードリンクなどを飲む方はカフェイン量に注意してください。
紅茶は種類が多く、それぞれ味わいが違うため好きな方も多いでしょう。
適量だと問題はありませんので美味しい紅茶を楽しんでください。
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